研究課題
波長選択性光学フィルター,ステンドグラス材(構造色発色体),ナノコロイド結晶,太陽電池・有機EL・トランジスタ等の光学デバイス部材…,こうしたナノ微粒子集積・積層体による各種機能性材料の革新的機能増強素材として,「ポリマーナノスフィア積層粒子層状組織体」を提案するに至った.気/水界面場において,疎水性の高いポリマー(本研究では,嵩張ったπ共役部位を有する三元櫛形共重合体と芳香族ポリアミド誘導体)を自己組織化的に単粒子膜形成させ,それを規則積層することによりナノ粒子積層膜を構築した.ナノ微粒子は5 nmの均一高さを示し,積層するとX線回折により三次反射までを示す高秩序性を持つことがわかった.芳香族ポリアミド誘導体の系では,積層体の面内構造が非晶質であることが分かり,長期にわたる半永久的な層状秩序維持が可能であったのに対し,三元櫛形共重合体の系では,結晶秩序を持つことから高い耐熱性が担保されていることが判明した.更に,階段状に厚みの差を形成させた積層膜では,赤橙黄緑青藍紫の色相を筒所正しく示せる,構造色発色体が簡易に形成でき,かつ面内の粒子秩序も,成膜手法の精査により,その規則性を制御出来ることが明らかになった.これは形成場である気/水界面において,粒子群に対して繰り返し圧縮-緩和の過程を施すことにより,ナノ粒子が六方充填配列状に集積されて,透過光の回折模様が得られるに準ずるほどの秩序が得られることが分かった.また,蛍光発光性の部位(ex. カルバゾール環)を導入することで,そのbulkyで平面性のリングがπ-π相互作用によるスタック形成が達成され,その結果蛍光発光が増強され,発光体がシャープに出現するとともに,その充填状態の変化によって,青から緑の発光体の自在制御が可能となることが明らかになった.
すべて 2013 2012
すべて 雑誌論文 (17件) (うち査読あり 14件) 学会発表 (34件) (うち招待講演 3件) 図書 (2件)
J. Colloid Interf. Sci.
巻: 392 ページ: 256-265
10.1016/j.jcis.2012.08.075
Proceedings of ICOMF-14 (14th International Conference on Organized Molecular Films-LB14, 2012)
巻: 14 ページ: in press
Bunseki Kagaku
巻: 62 ページ: in press
Trans. Mater. Res. Soc. Jpn.
巻: 38 ページ: in press
Langmuir
巻: 28 ページ: 10830-10837
10.1021/la301126y
Chem. Lett.
巻: 41 ページ: 1181-1182
10.1246/cl.2012.1181
巻: 41 ページ: 1183-1184
10.1246/cl.2012.1183
巻: 37 ページ: 283-286
巻: 37 ページ: 295-298
巻: 37 ページ: 279-282
巻: 37 ページ: 287-290
巻: 37 ページ: 299-302
巻: 37 ページ: 291-294
巻: 37 ページ: 361-364
Annual Report, The 120th Committee, Japan Society for the Promotion of Science
巻: 63 ページ: 51-54
Sen-i Gakkaishi
巻: 68 ページ: 247-253
Gummi Fasern Kunststoffe
巻: 4 ページ: 242-244