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2012 年度 実績報告書

X線レーザーの偏光制御技術の実用化

研究課題

研究課題/領域番号 23760040
研究機関独立行政法人日本原子力研究開発機構

研究代表者

今園 孝志  独立行政法人日本原子力研究開発機構, 量子ビーム応用研究部門, 研究職 (50370359)

キーワード多層膜 / 偏光 / 軟X線
研究概要

本研究の目的は、新規に提案する膜構造を持たせたMoとSiから成る多層膜がレーザープラズマ励起に基づくX線レーザー(XRL)光源(発振波長13.9 nm)に対して反射型の移相子(四分の一波長板(λ/4板))として機能すること、及びそれを用いてXRLの偏光状態を制御し、円偏光化できること実証することである。これを実現するために、(1)反射型多層膜移相子の設計・製作、(2)シンクロトロン放射光源(SR)による移相子の偏光特性評価、(3)反射型移相子による円偏光XRL生成の実証を行った。
(1)では、多層膜移相子の構成物質や構造等について理論的検討を行い、典型的な等周期Mo/Si多層膜鏡の表面近傍にあるMo厚を薄くすることで、反射型のλ/4板(sとp偏光間に位相差90度、反射強度比1)として機能することをシミュレーションにより見出した。この膜構造をイオンビームスパッタリング法により製作し、X線回折パターンから膜厚を評価した結果、設計通り(誤差±0.2%以下)に成膜出来ていることを確認した。また、偏光計測に必要な反射型偏光子(アナライザ)も同様の方法で作製・評価した。(2)では、波長13.9 nmのSRを用いて、回転検光子法に基づく偏光解析法により多層膜の偏光特性(s及びp偏光反射率、位相差等)を評価した結果、反射型のλ/4板として機能していることを実験的に明らかにした(s偏光反射率6.9%、p偏光反射率7.4%、位相差92.9°)。(3)では、XRLビームライン上に設置可能な偏光評価装置を新たに開発した。これに反射型移相子と反射型偏光子を搭載し、XLRを反射させた結果、円偏光度約70%のXRLの生成に成功した。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2013 2012

すべて 学会発表 (3件)

  • [学会発表] Development of a compact polarization analysis apparatus for plasma soft x-ray laser2013

    • 著者名/発表者名
      今園孝志
    • 学会等名
      6th International Conference on Spectroscopic Ellipsometry (ICSE-VI)
    • 発表場所
      京都リサーチパーク(京都市)
    • 年月日
      20130526-20130531
  • [学会発表] プラズマ軟X線レーザーの偏光計測・制御装置の開発2013

    • 著者名/発表者名
      今園孝志
    • 学会等名
      第26回日本放射光学会年会・放射光科学合同シンポジウム
    • 発表場所
      名古屋大学(名古屋市)
    • 年月日
      20130112-20130114
  • [学会発表] A compact apparatus for polarization measurement and control of plasma soft x-ray laser2012

    • 著者名/発表者名
      今園孝志
    • 学会等名
      第13回光量子科学シンポジウム
    • 発表場所
      日本原子力研究開発機構(京都府木津川市)
    • 年月日
      20121115-20121116

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公開日: 2014-07-24  

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