4 コア/8 スレッド・8 ノードの計算サーバ、ファイルサーバとコンソールからなるクラスタ型並列計算システムを建設し、外国為替市場の1秒解像度高頻度データ66 カ月分(2007 年 6 月から 2012 年 11 月)(約 5 億 8 千万レコード)の収集・蓄積をおこなった。大規模同期現象を定量化する方法として二部グラフ上でのネットワークエントロピー法を開発し、エントロピーの週ごと最小値に対して極値分布(Gumbel 分布)を仮定した情報量基準による時系列分割方法を提案した。各断片におけるパラメータ推定値を用いることによる有限混合モデルによる確率分布の外挿方法を確立し、研究期間中の連続分析をおこなった。提案手法を用いることにより 2011 年 12 月から 2012 年 2 月の間にこれまで観測されたことのない規模の大規模同期現象が取引で発生していたことを発見した。
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