【期間全体】 本研究では、印刷可能な塗布用高分子センサ・アクチュエータとして十分な性能を持った素子を開発するために以下のことを行った。(1)溶媒キャストによるナノClay分散型Poly(vinylidene fluoride)複合材料の作成法を確立した。(2)飛躍的性能向上(=革新的ナノクレイ配向制御)をねらいとする濃度コントロールキャスト法を開発した。最終的に、(3)センサ・アクチュエータとして十分な性能を持った素子の創成を目指した。 【最終年度】 提案した濃度コントロールキャスト法により、ナノClay/PVDFフィルムを作成し、得られた素子に対してX線構造解析を行った。この結果、驚くべきことに、ナノClayを添加していないPVDFフィルムまでもベータ結晶構造化している事が分かった。これにより、これまでにない「液滴乾燥のみで即座にセンサ・アクチュエータとして使用可能な高性能圧電素子の創成技術」を確立する事が可能となった。
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