熱可塑性CFRPの融着装置に埋め込み可能な渦電流検査シートを開発した.検査シートは励磁コイルと複数の検出コイルからなり,励磁コイルに電圧を印加することで試験片を加熱する.融着不良が存在すると,その箇所の温度分布が変化する.一方,材料の導電率は温度によって変化することから,融着不良が存在すると導電率の分布が生じる.この導電率の変化を検出コイルで検出することで,融着不良の有無を判定するとともに,発生箇所を特定できる.融着不良を模擬した試験片に対して開発した手法を適用した結果,十分な精度で不良部を検出できることが分かった.また,熱可塑性CFRPの導電性を利用した自己抵抗融着法を開発した。
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