本研究は、極低温タンク内圧の変化によって生じるキャビテーションによる繊維強化プラスチックの損傷機構を明らかにすることを目的として、ハイドロフルオロカーボンガスを加圧・減圧してキャビテーションを繰り返し発生させる装置を開発・使用し、ガラス繊維強化プラスチックのキャビテーション負荷試験を行ったものである。試験片表面をレーザ顕微鏡観察し、初期表面き裂・空孔の深さがキャビテーション負荷回数の増加に伴い変化することを明らかにした。また、見掛けの層間せん断強さを評価し、表面損傷が大きくなることによる応力集中部の緩和により見かけの層間せん断強さが増大する傾向にあることを明らかにした。
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