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2012 年度 実施状況報告書

単純形状の組合せにより桁違いの高精度を実現するナノ精度凹曲面原器の開発

研究課題

研究課題/領域番号 23760135
研究機関京都大学

研究代表者

小森 雅晴  京都大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (90335191)

キーワード計測 / 測定 / 原器 / 形状
研究概要

機械装置には凹形の複雑な幾何曲面形状を有する部品が多く用いられる。このような部品は、部品表面の微細な凹凸形状が性能・品質に大きく影響する。このため、製品の検査工程において、曲面形状専用測定機や三次元測定機による形状測定が行われる。機械部品に要求される精度がマイクロメートルレベルであるため、これらの測定機にはより高い測定精度を保証することが求められる。このような測定機は、より精度の高い原器を用いて検査・校正がなされる。測定機の精度は原器の精度以上のものとはなり得ないため、原器には極めて高い精度が要求される。しかしながら、現状の原器の精度はマイクロメートルレベルしかないため、検査・校正された測定機の精度は産業界の要求を満足するものとはなっていない。このような状況を鑑み、本研究では、凹曲面形状を高精度に精度保証するための検査・校正用原器を開発し、それを用いた測定機精度検査・校正法を構築することを目的とする。これまでに、提案した凹曲面原器の測定状況を分析し、有効性を理論的に検証した。凹曲面の測定方式には種々の方式があるため、その調査を行った。凹曲面原器により曲面形状測定機を検査・校正する状況について、シミュレーションを行い、検査・校正方法を構築した。そして、凹曲面原器の設計を行った。また、原器に適した材料・加工法を調査した。それに基づき、凹曲面原器の製作を行った。つぎに、製作した凹曲面原器の精度評価を行った。精度評価測定には三次元測定機を用い、これにより、製作した凹曲面原器が有する精度を明らかにした。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

当初の研究実施計画で平成24年度に実施を予定していた、製作した凹曲面原器の精度評価については完了した。一方、測定機の検査・校正法の検証実験は次年度に実施することとした。このことから、やや遅れていると判断する。

今後の研究の推進方策

平成25年度は、製作した凹曲面原器を用いて、測定機検査・校正法の検証実験を行なう。これにより、提案した方法が有効であることを確認するとともに、問題点を明らかにする。

次年度の研究費の使用計画

検査・校正のプロセスを詳細に解析した結果、購入を予定していた駆動装置、位置姿勢調整機器、移動運搬機器の構造を変更する必要が生じた。このため、計画を変更し、これらの機器の購入と検査・校正法の検証実験を次年度に行うこととした。このため、未使用額はこれらの機器の購入と検査・校正法の検証実験にかかる経費に充てる。

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公開日: 2014-07-24  

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