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2013 年度 実績報告書

代替流体を用いた高温高圧下の気液二相流中の障害物近傍における液膜破断機構の解明

研究課題

研究課題/領域番号 23760148
研究機関横浜国立大学

研究代表者

森 昌司  横浜国立大学, 工学研究院, 准教授 (10377088)

キーワード混相流 / 環状流 / じょう乱波 / 限界熱流束 / 液膜流
研究概要

沸騰水型原子炉(BWR)の経済性・安全性向上のためには、燃料棒周りなどにみられる気液環状二相流の液膜挙動の把握が重要である。しかし、実機は高温高圧(7MPa , 558K)のため可視化や詳細な測定が困難であり現状では多くの実験は大気圧下で行われている。一般に流動現象を支配する因子に気液の物性があげられるが、大気圧下と実機では気液の物性値が大きく異なり実機の液膜挙動と異なる可能性がある。本年度は、実機BWRにおける高温高圧を模擬するため、HFC 134aを作動流体として用い,鉛直上昇沸騰環状流の詳細な液膜挙動について時々刻々の液膜厚さと壁温変動を同時に計測することで実験的に検討を行った。 特に,液膜流量がゼロにならなくてもバーンアウトが発生する中間クオリティにおけるバーンアウト発生メカニズムについて検討を行うとともに,さらに流路中にスペーサを設置することで,それが液膜構造へ与える影響についても検討を行った。それらの結果を総合し,得られた結論は以下の通りである。
(1) 高温高圧を模擬した加熱系における平均液膜厚さは、広い気液の見かけ速度の範囲で、また異なる液膜厚さの測定手法で得られたデータであっても、WeG/ReLで整理できる傾向にある。
(2) 中間クオリティのバーンアウト発生について,測定されたじょう乱波の通過頻度と基底液膜の厚さを考慮すれば,液膜のドライアウトを説明できる。
(3) スペーサによって限界熱流束は向上し、とくに低流量、低クオリティ領域にてその向上効果が顕著である。ただし,スペーサによりじょう乱波の波形が変化しているかどうかは,より詳細に検討を行う必要がある。
(4) 限界熱流束時の液膜流量が零でなくともバーンアウトすることが再確認された。またこの領域において、スペーサは限界熱流束を向上させる効果がある。

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公開日: 2015-05-28  

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