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2012 年度 実施状況報告書

逆流再循環装置によるインデューサのキャビテーション不安定現象の防止に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 23760159
研究機関大阪大学

研究代表者

堀口 祐憲  大阪大学, 基礎工学研究科, 准教授 (60314837)

キーワードインデューサ / キャビテーション / ケーシングトリートメント
研究概要

ロケット用ターボポンプインデューサの開発過程でキャビテーション不安定現象が問題となっている。キャビテーション不安定現象は、翼端漏れ渦キャビテーションと隣接翼の干渉によって生じる低周波数の不安定現象と、逆流渦キャビテーションが翼と干渉することによって生じる高周波数の不安定現象の2種に大別される。
研究代表者は、従来の研究で、インデューサ入口近傍のケーシングに周方向グルーブを設けることにより、翼端漏れ渦キャビテーションと隣接翼の干渉によって生じる低周波数の不安定現象の抑制に成功している。また、軸方向グルーブ(Jグルーブ)により、高周波数のキャビテーション不安定現象が抑制されることを確認している。これらをうまく組み合わせることで、すべてのキャビテーション不安定現象を抑制できるケーシングトリートメントが実現できる可能性がある。
そこで、平成24年度は、主に数値計算により、周方向グルーブと軸方向グルーブを組み合わせたケーシングトリートメントの設計、開発に取り組んだ。周方向グルーブから上流側につながる形で軸方向グルーブを設けると、逆流の流量が増大して入口逆流域が拡大し、逆流渦キャビテーションの発生を促進してしまう可能性があることが判明した。周方向グルーブと軸方向グルーブをわずかに離して設置すると、逆流の流量の増加(入口逆流域の増大)を回避しながら、入口逆流の旋回速度を低減できたため、逆流渦キャビテーションの発生を抑制できる可能性が示唆された。
平成25年度には、最も効果的に旋回速度を低減できる軸方向グルーブの形状を見出し、これが逆流渦キャビテーションを抑制する効果を実験で実証する予定である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

平成23年度に開発に取り組んだ「逆流再循環装置」の開発で遅れが生じ、この影響で若干研究が遅れている。
平成24年度の研究はおおむね順調に進んでおり、平成25年度には当初の計画を達成できるものと考えている。

今後の研究の推進方策

平成24年度の研究では、周方向グルーブと軸方向グルーブをわずかに離して設置することで、逆流の流量の増加(入口逆流域の増大)を回避しながら、入口逆流の旋回速度を低減できることが判明し、逆流渦キャビテーションの発生を抑制できる可能性が示唆された。
そこで本年度は、最も効果的に入口逆流の旋回速度を低減できる軸方向グルーブの形状を数値計算で見出し、これが逆流渦キャビテーションを抑制する効果を実験で実証する予定である。

次年度の研究費の使用計画

設計するケーシングトリートメントを設けたケーシング2種とその関連部品の製作に約120万円、流れ計算ソフトウェアのレンタル料に約30万円、消耗品費と旅費に約30万円を使用する予定である。

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公開日: 2014-07-24  

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