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2012 年度 実績報告書

異なる周波数の超音波効果融合による超希薄燃焼の安定機構解明と設定周波数の最適化

研究課題

研究課題/領域番号 23760171
研究機関室蘭工業大学

研究代表者

廣田 光智  室蘭工業大学, 工学(系)研究科(研究院), 講師 (50333860)

キーワード火炎の安定化 / 超音波 / 希薄燃焼 / 熱工学 / 省エネルギー
研究概要

本研究は,二つの異なる周波数の超音波効果の融合による,希薄燃焼限界(通常は燃料濃度が薄く火が消える)条件での安定かつ継続的燃焼の実現が目的である.
現状では気流温度変化により音速が変化することで定在波の周波数が若干ずれ,火炎を安定化する効果が急激に低下するおそれがある.本研究では,超音波による燃焼制御装置を2系統用意し,それぞれ高温度対応の周波数,低温度対応の周波数に設定することで,気流温度が変化して一方の超音波の効果が減衰しても,増幅するもう一方の効果で補いたい.
23年度は,主に2系統の超音波燃焼制御装置の設計製作と,ヒーターによる気流の加熱を行った.まずは超音波燃焼制御装置1系統の作用によって火炎が安定化する効果が,気流温度の変化に対して減衰する傾向を検証した.その結果,気流が加熱されると急激に火炎の安定限界が低下することがわかった.これは定在波の腹と節を決定する音速が周囲温度の変化に従ってずれるため,火炎の安定化に最適な定在波照射位置が変化するためである.
24年度は,主に2系統の超音波燃焼制御装置の同時作用による効果の増幅の検証を行った.まずは常温において超音波燃焼制御装置2系統を十字型に配置し,一方の設置位置を高さ方向にずらして,安定限界が最も拡大する位置を決定した.ただし,指向性の高い超音波であっても実際には音の干渉が起こり,効果の増幅されるところあるいは打ち消されるところが存在した.したがって超音波の2系統同時の照射方法には検討の余地がある.また,気流を加熱した状態で超音波燃焼制御装置を2系統同時に作用させた結果,異なる周波数を設定することで1系統では得られなかった火炎の安定限界の拡大効果を得た.ただし,常温時と比較して超音波の効果は全体的に減衰しており,定在波の音圧レベルを上げる工夫が必要であることがわかった.

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2013 2012

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (3件)

  • [雑誌論文] Successful Imaging of a the Preheat-zone of a Lean (Φ< 0.6) Flame: A The Potential Capability of Acetone-OH Simultaneous PLIF to Diagnose Flames at the Near-extinction Limit2012

    • 著者名/発表者名
      Y. Nakamura, Y. Yamada, M. Hirota and T. Saito,
    • 雑誌名

      Journal of Visualization

      巻: 15-4 ページ: 281-291

    • DOI

      10.1007/s12650-012-0134-1

    • 査読あり
  • [学会発表] Characteristics of Nonpremixed Dimethyl Ether Flame Stabilized in a Co-flowing Configuration2013

    • 著者名/発表者名
      M. Hirota, and K. Seshadri,
    • 学会等名
      8th US National Combustion Meeting
    • 発表場所
      Park City, USA
    • 年月日
      20130519-20130522
  • [学会発表] 周囲温度の変化に対する超音波燃焼制御の効果2012

    • 著者名/発表者名
      Amirah Jamal,飯塚淳,福澤優太,廣田光智,中村祐二,齋藤務
    • 学会等名
      第50回燃焼シンポジウム
    • 発表場所
      愛知県名古屋市
    • 年月日
      20121205-1207
  • [学会発表] 超音波を利用した遠方の火炎の安定制御2012

    • 著者名/発表者名
      廣田光智
    • 学会等名
      日本鉄鋼協会第164回秋季講演大会
    • 発表場所
      愛媛県松山市
    • 年月日
      20120917-0919

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公開日: 2014-07-24  

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