研究課題
シリコン基板上に合成した垂直配向単層カーボンナノチューブ(CNT)膜を温度制御した水蒸気にさらし,垂直配向単層CNTがハニカムセル状に凝集しマイクロ・ハニカム構造を持つ膜自己集合した.成長した垂直配向単層CNTの膜厚と水蒸気処理の条件(温度,時間など)によって様々なハニカム構造が得られる.この方法で作ったハニカム膜は,同じく炭素材料である透明伝導膜として使われているバッキペーパーより伝導性も透明度が高いことを明らかにした.セル内では単層CNTが水平にシリコン基板と良好に接触する構造が自己組織化的に形成されることが分かった.この自己組織化ハニカム単層CNT膜をn型シリコン上に転写し,ヘテロ接合太陽電池を作成した.ドーピングなどを行わずに,5%程度の光変換効率が得られた.ハニカム膜内でのn型シリコンと単層CNTの接触面がキャリア分離界面となり,セル壁を構成する高密の垂直配向CNT間の接触面積が高いため伝導性の高いホールコレクターとして動作する.この二つの特性を有することでハニカム膜を利用したヘテロ接合太陽電池光変換効率が増加したと考えられる.
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