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2012 年度 実績報告書

300℃以上の温度差で稼働するpistonlessスターリングヒートポンプの開発

研究課題

研究課題/領域番号 23760181
研究機関東京農工大学

研究代表者

上田 祐樹  東京農工大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (00447509)

キーワード排熱利用 / ヒートポンプ
研究概要

本年度はループ管と共鳴管で構成された熱音響ヒートポンプを設計・製作し,さらに加熱可能温度と成績係数(加熱量/入力(音響)仕事)を測定した.100℃以上での加熱量測定のため,油を熱媒として使用した.(なお,油を循環させるポンプの利用限界より,150℃までの加熱量を測定した.)
測定の結果,製作した熱音響ヒートポンプは300℃以上の温度差を作り出すことが可能であることが分かった.また,高温熱浴の温度が150℃の時,成績係数が1.1となった.また,高温熱浴温度が100℃から150℃まで変化しても,成績係数は0.1程度しか低下しなかったため,200℃以上の温度でも有用な加熱量が得られることが分かった.このような大きな温度差(300℃以上)を生み出す熱音響ヒートポンプの開発は世界初であり,100℃以上の温度での成績係数測定も本研究で世界で初めて実施された.これら研究成果の一部は投稿論文に発表し,また国際・国内会議においても発表を行った.
低温熱源の温度を変化させた場合の実験も行った.(上記実験では低温熱源として10~20℃の冷却水を利用.)その結果,低温熱源温度を20℃から80℃に上昇させると,150℃での成績係数が0.1程度上昇した.これにより,低温熱源と高温熱浴の温度の差にヒートポンプの性能が依存することが示され,排熱を低温熱源として利用し,排熱の温度を上昇させる熱音響ヒートポンプの可能性が示された.

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2013 2012 その他

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (3件) (うち招待講演 1件)

  • [雑誌論文] A thermoacoustic oscillator powered by vaporized water and ethanol2013

    • 著者名/発表者名
      D. Noda and Y. Ueda
    • 雑誌名

      American Journal of Physics

      巻: 80 ページ: 124-126

    • DOI

      DOI:10.1119/1.4766940

    • 査読あり
  • [学会発表] Temperature difference required for the operation of a vaporized-water thermoacoustic engine2012

    • 著者名/発表者名
      Yuki Ueda
    • 学会等名
      the 19th International Congress on Sound and Vibration
    • 発表場所
      リトアニア,ビュリニス大学
    • 年月日
      20120708-20120712
    • 招待講演
  • [学会発表] 熱音響ヒートポンプの性能評価

    • 著者名/発表者名
      菊池亮
    • 学会等名
      スターリングサイクルシンポジウム
    • 発表場所
      東京,明星大学
  • [学会発表] テーパ部を有する管における音響的なマイナーロスの測定

    • 著者名/発表者名
      米満俊介
    • 学会等名
      スターリングサイクルシンポジウム
    • 発表場所
      東京,明星大学

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公開日: 2014-07-24  

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