熱力学的状態が臨界点近傍にあるヘリウムの主に高圧縮性がもたらす乱流場として,特にピストン効果ならびにプルームが出現もしくは共存する開いた系閉じた系において,①層流―乱流への遷移、または乱流―層流への再層流化のメカニズム,②境界層内の流れ場の微細構造,③変動量の統計的な性質について明らかにした.またピストン効果ならびに浮力流が共存する閉じた系における変動量の統計的性質については現在も継続して調査中である.これらの研究成果は加速器等の大型の超伝導磁石の冷却システムを設計する際に必要不可欠となる流体挙動予測や伝熱促進を目指した乱流制御手法の構築などにフィードバックすることを考えている.
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