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2013 年度 実績報告書

一般化仮想インピーダンス回路を用いたスマート制振

研究課題

研究課題/領域番号 23760204
研究機関名古屋大学

研究代表者

高木 賢太郎  名古屋大学, 工学(系)研究科(研究院), 講師 (60392007)

キーワード機械力学・制御 / スマート構造 / 振動制御 / 圧電素子
研究概要

最終となる本年度は,3つの内容(圧電素子,電磁アクチュエータ,電場応答性高分子)について研究を行った.まず圧電素子に関して,計算機によりシャント回路を実現する仮想アドミタンスの回路に関する研究を進めた.仮想アドミタンス回路にはこれまで電流アンプを用いていたが,負性キャパシタを実現する際などにはコントローラが厳密にプロパーにならないため,電荷アンプを用いると都合がよいと予想された.接地型電荷アンプを用いた仮想アドミタンス回路の作製ならびに負性キャパシタを用いたシャント回路の安定性について検討を行った.その結果,負性キャパシタを用いた場合には,従来の研究では無視されていた圧電素子の寄生抵抗の影響によって必ず不安定化する場合がありえることがわかった.そして,安定となる負性キャパシタには追加で負性抵抗が必要になることを明らかにした.これらの研究成果は国内学会と国際会議にて報告を行った.
さらに,シャント回路の適応化を目指して研究を行い,負性キャパシタと適応制御を組み合わせた新たな手法を開発した.提案手法はセルフチューニングレギュレータの枠組みに基づくものであり,学会発表と論文投稿に向けた準備を進めている.
電磁アクチュエータについては,アクチュエータのパラメータを推定する手法について研究を行い,圧電素子で得られている知見をもとにセンサを用いずにパラメータを推定する手法を開発した.この内容についても学会発表と論文投稿に向けた準備を進めている.
最後に,電場応答性高分子のひとつであるIPMCアクチュエータについては,銅電極から水中に溶け出したCuイオン交換によってアクチュエータが大きく変形するという現象を発見した.これは振動制御に直接関連する成果ではないが,高分子アクチュエータの電気機械変換に関わる現象についての新たな知見であり,論文として成果を報告した.

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2014 2013

すべて 雑誌論文 (2件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] A Simple Method for Obtaining Large Deformation of IPMC Actuators Utilizing Copper Tape2014

    • 著者名/発表者名
      K. Takagi, N. Tomita, K. Asaka
    • 雑誌名

      Advanced Robotics

      巻: 28巻 ページ: 513-521

    • DOI

      10.1080/01691864.2013.876939

  • [雑誌論文] 接地型仮想アドミタンス回路の開発と仮想直列LR素子を用いた圧電シャント制振2013

    • 著者名/発表者名
      高木賢太郎,松井徳志,井上剛志
    • 雑誌名

      日本機械学会論文集C編

      巻: 79巻 ページ: 1305-1316

    • DOI

      10.1299/kikaic.79.1305

  • [学会発表] Instability Caused by Parasitic Resistances in Piezoelectric Shunt Damping System with Negative Capacitor2014

    • 著者名/発表者名
      K. Okumura, K. Takagi, T. Inoue, I. Jikuya
    • 学会等名
      SPIE Smart Structures/NDE 2014
    • 発表場所
      San Diego
    • 年月日
      20140309-20140313
  • [学会発表] 電荷アンプを用いた仮想アドミタンス回路による圧電シャント制振2013

    • 著者名/発表者名
      奥村 建斗,高木 賢太郎,井上 剛志
    • 学会等名
      日本機械学会Dynamics and Design Conference 2013
    • 発表場所
      九州産業大学
    • 年月日
      20130826-20130830

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公開日: 2015-05-28  

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