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2013 年度 実施状況報告書

体内組立モジュール型手術ロボットの研究

研究課題

研究課題/領域番号 23760218
研究機関東京大学

研究代表者

原田 香奈子  東京大学, 工学(系)研究科(研究院), 講師 (80409672)

キーワード手術ロボット
研究概要

内視下手術に続く次世代の低侵襲手術として,新しい術式が開発されている.臍の切開創から複数の術具を挿入して行う治療は単孔式内視鏡手術と呼ばれ,内視鏡を自然孔(口や膣)から挿入し,管腔壁を経て体腔内に到達して治療を行う方法はNOTESと呼ばれる.これらの手技は,現在の内視鏡手術よりも低侵襲であり,術後疼痛が少ない.さらに美容的に優れ,開腹手術では困難とされる高度肥満症例なども対象となるため,革新的な術式として世界的に注目されている.これらの革新的超低侵襲手術における複雑な手技を支援するための手術デバイスの開発が期待されている.手術ロボットとカプセル内視鏡はすでに実用化され,すでに世界中の病院で導入されている.しかしながら,従来の手術ロボットは大型であり,カメラや術具を挿入するために複数の切開創が必要である.また,カプセル内視鏡は,搭載したカメラによる撮像のみ可能であり,組織採取や治療を行うことができない.このような背景から,本研究では,臍の切開創あるいは自然孔などからデバイスを挿入し,体内で組み立てて治療を行う方法を提案する.一箇所の穴から体内に複数のデバイスを挿入して組み立てることにより,デバイス自体のサイズを大きくすることが可能となるため,体表の切開の大きさを変えることなく,デバイスを高機能化することが可能となる.これまでの研究では,まず体内での作業に必要な空間,力などを調査した後,要求仕様を整理し,要求仕様に基づいてロボットの設計を行った.モジュールの直径は15mmであり,各モジュールに直径3mmのモータを3個搭載した.モジュールの一部はあらかじめ連結する設計とした.将来的にワイヤレスで制御することを前提としてコントローラなどを選定し,開発を進めている.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

ロボットの設計は順調に進んだ.一方で,選定したコントローラなどの不具合や付随プログラムのバグ修正などに時間を要しており,計画よりもやや遅れている.

今後の研究の推進方策

ロボットの設計については,より確実に各モジュールを連結できるように,また加工を容易にするため,一部の部品の設計や材料を再度検討し,修正する.各部品の不具合や制御用プログラムのバグを修正した後,評価実験を行う.評価実験は各モジュールごとに可動範囲,位置決め精度,発生力などを評価した後,モジュールを組み合わせた状態での間にぴゅレーションについて評価を行う.

次年度の研究費の使用計画

部品やプログラムなどの不具合により,本年度に予定していた加工などの発注が遅れたため.
不具合が修正され次第,設計を確定し,部品の加工を行うため,次年度使用額は主に加工費として計上する.また,評価実験のためのセットアップに必要な消耗品も計上する.

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2013

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件)

  • [雑誌論文] Biomanufacturing2013

    • 著者名/発表者名
      3. Mamoru Mitsuishi, Jian Cao, Paulo Bártolo, Dirk Friedrich, Albert J. Shih, Kamlakar Rajurkar, Naohiko Sugita, Kanako Harada
    • 雑誌名

      CIRP Annals - Manufacturing Technology

      巻: 62-2 ページ: 585-606

    • DOI

      10.1016/j.cirp.2013.05.001

    • 査読あり

URL: 

公開日: 2015-05-28  

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