研究課題
本研究は,操り動作と柔軟把持動作,および摩擦力を利用した動作と滑り動作に対してそれぞれ存在する,相反する要求仕様の問題を解決するために、フィンガの表面剛性をタスクに応じてアクティブに変化させることのできる表面剛性可変型ロボットハンドの開発を目的とする。当該年度は,主にフィンガの把持力制御系および関節角度制御系の開発・評価を実施した.把持力制御系に関しては,前年度においてPredictive Functional Control系を用いた力制御系を開発したものの,速応性および追従特性に問題があった.そこでそれらを解決するために外乱オブザーバ併用型のPredictive Functional Control系を新たに開発した.制御実験の結果,外乱オブザーバを付加することによって,速応性については,整定時間に関して30%以上の向上が見られ,また,追従特性については,追従誤差に関して50%以上の向上が確認され,提案手法の有効性が示唆された.また関節角度制御系に関しては,無駄時間補償型のPredictive Functional Control系を用いた角度制御系を開発した.スミス補償型PID制御系との比較実験を行った結果,速応性に関しては約50%の向上を確認,また高い非線形補償特性を示し,本ロボットハンドにおける,PID制御に対するPFC制御の優位性を実証した.
すべて 2013 その他
すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (1件) 備考 (1件)
Journal of Advanced Mechanical Design, Systems, and Manufacturing
巻: Vol. 7, No. 4 ページ: 752-762
International Journal of Computer, Infor- mation Science and Engineering
巻: 7 ページ: 627-632
http://mec3342.mecsys.ryukoku.ac.jp/nagase/index.html