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2011 年度 実施状況報告書

スマートグリッドにおける電気自動車のスマート充電・充放電技術に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 23760254
研究機関東京大学

研究代表者

太田 豊  東京大学, 工学(系)研究科(研究院), 特任助教 (50372537)

研究期間 (年度) 2011-04-28 – 2013-03-31
キーワードスマートグリッド / 電気自動車 / 充電インフラ / スマート充電 / Vehicle-to-Grid / Vehicle-to-Vehicle / 周波数制御 / クラウドストレージ
研究概要

電気自動車に対して, ユーザからの充電要求と電力システムの需給状況を勘案しながら充電サービスを実施するとともに, 停車時に分散型蓄電池としてスマートグリッドの需給制御へ貢献させる, スマート充電・充放電技術に関する研究を行った。多数台の自動車の走行パターンを模擬することを特徴とした, 電力システムの周波数制御シミュレーションを実施し, 電気自動車バッテリの高速応答性に特化したPrimary Reserveとしての自律分散型制御手法と, 電力システムのコントロールセンターからの充放電指令を受けるSecondary Reserveとしての協調型制御手法を設計した。また, 地域的な電力潮流の管理を行いながら, 電気自動車の分散型蓄電池を集約した一つのクラウドストレージとしての運用を可能とする, ユーザからの充電要求に応じたスマート充電と電気自動車間の電力授受でオフセットさせるVehicle-to-Vehicle, そして電力システムとの電力のやり取りであるVehicle-to-Gridを組み合わせた統合制御手法を提案した。 充放電対応パワーコンデョショナ, 急速充電口を搭載した電気自動車実車相当の実験装置, そして電気自動車/充電インフラ/電力システム間での通信制御を想定したスマートインターフェースから構成される実験システムを構築し, スマート充電・充放電に関する各制御手法の実装の準備を整えた。なお, 電力システムシミュレーションをリアルタイムで実行し, 電気自動車/充電インフラの実験システムと連成させた試験が可能な構成としており, H24年度には総合シミュレーション・総合試験が期待できる状況である。電気自動車と充電インフラの通信・制御には, 実験の安全性や電気自動車との情報のやり取りの観点からCHAdeMOプロトコルを採用している。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

スマート充電・充放電制御手法の検討と電気自動車/充電インフラの実験装置の構築までが行われている。そして, 単体実験装置と電力システムシミュレータを連成させた総合試験を実施する準備が整えられている。

今後の研究の推進方策

スマート充電・充放電制御手法については, 再生可能エネルギーの導入や電力システムの需給や潮流のボトルネックの想定など, シミュレーションの詳細条件の追加・改善を重ねながら, 国内外への成果発表を行う。電気自動車からのVehicle-to-Gridに関しては, 電気自動車やスマートグリッドの分野での国際標準化の中心技術のひとつに挙げられているので, CHAdeMOプロトコルの採用や電力システムの需給制御への貢献についてのユースケースの研究成果を活用して, 情報交換や海外規格との比較検討も実施する。

次年度の研究費の使用計画

国内・国際会議への成果投稿を中心に研究費を利用する。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2012 2011 その他

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (2件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] Autonomous Distributed V2G (Vehicle-to-Grid) Satisfying Scheduled Charging2012

    • 著者名/発表者名
      Yutaka Ota
    • 雑誌名

      IEEE Transactions on Smart Grid

      巻: Vol.3, No.1 ページ: 559--564

    • DOI

      10.1109/TSG.2011.2167993

    • 査読あり
  • [学会発表] 系統周波数制御のための電気自動車群のスマート充電・V2G(Vehicle-to-Grid)の組み合わせ制御手法2012

    • 著者名/発表者名
      太田 豊
    • 学会等名
      電気学会 電力系統技術研究会
    • 発表場所
      名城大学(愛知県)
    • 年月日
      2012年1月27日
  • [学会発表] V2G(Vehicle-to-Grid)の電気自動車用充電器への実装についての基礎的検討2011

    • 著者名/発表者名
      太田 豊
    • 学会等名
      電気学会 電力・エネルギー部門大会
    • 発表場所
      福井大学(福井県)
    • 年月日
      2011年9月1日
  • [備考]

    • URL

      http://www.apet.t.u-tokyo.ac.jp/kenkyu_taniguchi.html

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公開日: 2013-07-10  

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