地方部都市圏では,公共交通の利用促進のため利便性の高い交通機関が求められている.本研究では,複数レベルのデマンドバスを乗り継ぐ階層型デマンドバスシステムを提案し,実際の都市圏をモデルとしてシミュレーションによる評価実験を行った.提案システムは,既存の路線バスと同程度の旅行時間で移動可能で,かつ歩行距離が大幅に削減されると推定された.さらに,デマンドバスを含む交通網の定量的評価を行うための動的交通シミュレータの開発を行い,人口100万人規模の中核地方都市圏モデルを実用的な速度で実行可能であることを確認した.
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