研究課題
本研究課題は通信・計算機能を有する複数のスマートカメラによって構成されるビジュアルセンサネットワークを対象とし,ターゲットの動きを推定する分散協調推定アルゴリズムの提案を主目的とするものである.特に,(i)提案アルゴリズムによる推定精度の定量化,(ii) ターゲットの動きの影響の定量化,(iii) 故障耐性の解析 (iv) 実験システムの構築に取り組むこととした.初年度となるH23年度において,アルゴリズムの提案および(i),(ii)および(iv)の課題に取り組み,最終年度である本年度は課題(iii),実験システムの改良および国際学術誌等への論文投稿等による研究成果の発信を予定していた.本年度の具体的な成果は以下の通りである.まず,前年度に提案した分散協調運動推定アルゴリズムを改良し,個別センサの故障や可視性の制限が性能に与える影響を理論的に定量化した.この結果は国際会議に投稿し,無事採択・掲載に至り,現在論文誌への投稿準備中である.次に,この結果の妥当性を検証するため,前年度のビジュアルセンサネットワークシステムを改良し,センサの故障等の予期せぬ事象に対して頑健に機能する実験システムを構築した.さらに,研究成果の発信に関しては,前年度までの成果をまとめ,当該分野において最難関と広く認識されているIEEE Transactions on Automatic Controlに投稿し,このほどRegular Paperとして採択・掲載された.加えて,当該分野の主力研究グループ(米国)を訪れ,セミナーを通じて本課題の一連の成果を紹介するなどの広報活動も行い,十分なインパクトを与えられた.
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すべて 雑誌論文 (6件) (うち査読あり 6件) 学会発表 (4件)
IEEE Transactions on Automatic Control
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