| 研究概要 |
連続、離散特性の混在するハイブリッドダイナミカルシステムは、理論面および広範な応用を有する実用面の双方から大きく注目されている。切り換えシステムは、ハイブリッドダイナミカルシステムを表現する代表的な数理モデルの一つとなっている。本研究では、不連続な切り換え特性を積極的に活用することにより、連続な特性を持つコントローラでは実現困難な特性を有する制御系の設計法およびその制御性能の解析法を議論することができている。
通信の利用を前提としたネットワーク制御系に対しては, 伝達情報の変換とコントローラの切り換えを活用することにより, 通信遅延、通信データの散逸がある場合でも、閉ループ系の安定性を保証する制御系の設計法を提案することができている。またその制御性能は、実際のインターネットを利用した遠隔制御実験を実施し検証することができている。
大規模な無線センサーネットワークを想定した問題では、センサーの起動停止制御方策に不連続な特性を活用することで、ネットワーク全体の低消費電量化と観測データの精密さとのトレードオフを指定可能な制御系の設計法を提案することができている。
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