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2013 年度 実施状況報告書

デジタル計算機を有効活用した離散時間システムに対する外乱抑制制御則開発

研究課題

研究課題/領域番号 23760398
研究機関独立行政法人宇宙航空研究開発機構

研究代表者

佐藤 昌之  独立行政法人宇宙航空研究開発機構, 航空本部, 主任研究員 (90358648)

キーワードゲインスケジューリング / ロバスト性 / 飛行制御 / 飛行試験
研究概要

American Control Conference 2013 にて発表した内容を発展させることを試みたが,同じ手法を用いた設計パラメータの調整だけでは制御性能の大幅な改善は得られなかった.そのため,搭載アクチュエータの不確かさ表現を,無駄時間の位相遅れ情報を線形分数変換によって表現する方法を改め,無駄時間を加法的摂動としてとらえる表現に変更した.それと同時に,制御性能および上記無駄時間からなる不確かさ構造を考慮したタイトな制御性能を得るために,Conference on Decision and Control 2011 にて発表した設計法に定数スケーリングを導入した設計法を定式化した.なお,新たな設計法もパラメータ依存双線形不等式による定式化のため,繰り返し計算による設計とならざるを得なかった.
上記の設計法を用いて,不確かなスケジューリングパラメータしか得られない条件のもと,提供されるスケジューリングパラメータ値に含まれる不確かさにロバストな離散時間ゲインスケジューリング飛行制御器を設計し,スケジューリングパラメータ値に含まれる不確かさを考慮しない従来設計法によるゲインスケジューリング飛行制御器と性能比較を行う飛行試験を実施した.飛行試験において,従来設計法による飛行制御器ではバイアス誤差が生じる場合があることが確認される一方,提案設計法による飛行制御器では設計時の制御性能の確保が確認され,提案手法の有効性が示された.また,定数スケーリングの導入によって大幅な制御性能改善が可能であることも確認された.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

提案手法を用いて設計した飛行制御則を 2013 年度前半に実験を開始する予定であったが,機材の不調およびパイロットの都合により年度後半に開始することとなった.そのため,制御器の調整および最終的な飛行試験による従来手法に対する提案手法の優位性確認は年度末に実施する運びとなった.

今後の研究の推進方策

2014 年度前半に 2013 年度に実施した提案手法による飛行制御則の飛行試験結果をまとめ,学会発表および論文投稿を実施する予定である.また,2014 年度後半に離散時間 LPV システムに対するロバストモデル予測制御による外乱抑圧制御則の開発を実施する予定である.

次年度の研究費の使用計画

飛行試験機材の都合により飛行試験が予定された時期より遅れた.その結果,2013 年度に研究成果を報告することができず,当初予定した学会参加に伴う旅費等を次年度に使用するに至った.
研究成果を発表する学会参加およびそのための旅費,論文掲載費等に使用する予定である.

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公開日: 2015-05-28  

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