• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2012 年度 実績報告書

鉄筋腐食の生じたRC部材への合理的な補修補強方法の提案と再劣化現象の検証

研究課題

研究課題/領域番号 23760402
研究機関弘前大学

研究代表者

上原子 晶久  弘前大学, 理工学研究科, 准教授 (70333713)

キーワード連続繊維シート / 塩害 / 鉄筋腐食
研究概要

平成24年度は,以下のような研究を実施した.
1.RCはりの電食試験:主筋の目標腐食量を10%,30%として電食試験を行い,劣化RCはり作製をした.
2.補修・補強を行ったRCはりの再劣化検証試験:1.で作製した劣化RCはりを対象に断面修復工法による補修,並びに連続繊維シートによる補強を行った.それらについて再度電食試験を実施して鉄筋腐食による再劣化が起こりうる可能性を検証した.供試体のパラメータを目標腐食量,補修の有無,並びに繊維シートの種類として再劣化検証試験を行った.補修の有無をパラメータとしたのは,断面修復によるマクロセル腐食の影響を明らかにするためである.通電終了後,載荷試験を行い,再劣化試験後の耐荷性状について検討を行った.その後,主鉄筋を取り出して腐食量の測定を行った.再劣化の検証試験では,電食試験の電気化学的作用により,主鉄筋の再劣化が促進される可能性があることを明らかにした.さらに,主鉄筋が腐食したRCはりにおいては,母材側の性能回復を適切に施さない場合には,想定外に脆性破壊をもたらすがあることを示した.
3.これまでの実験を対象とした3次元有限要素解析:前年度に試行した解析結果を引き継いで,有限要素法により再現解析を行った.その際,主筋や連続繊維シートの付着劣化の適切なモデル化について試行錯誤を行いながら徹底的に検討した.付着性状は,耐荷性状のみならず,変形性能にも大きな影響を与えるため,有限要素解析において重要なインプットデータとなる.従って,解析モデルの構築では,その検討を重点的に行った.有限要素解析を行った結果,連続繊維シートとコンクリートとの付着性状のみならず,主鉄筋とコンクリートとの付着性状を関連させて考慮する必要があることを明らかにした.

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2012 その他

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] 鋼材腐食の生じたRCはりへの補修・補強効果と再劣化現象の検証2012

    • 著者名/発表者名
      上原子 晶久,工藤 健,炭田 海
    • 雑誌名

      コンクリート構造物の補修,補強,アップグレード論文報告集

      巻: 12 ページ: 9-16

    • 査読あり
  • [学会発表] 鉄筋腐食が生じたRCはりへの炭素繊維シートによる補修・補強効果の検討

    • 著者名/発表者名
      上原子 晶久
    • 学会等名
      平成24年度土木学会全国大会 第67回年次学術講演会
    • 発表場所
      名古屋大学
  • [学会発表] 鉄筋腐食が生じたRC はりへの連続繊維シートによる補強効果と再劣化の可能性

    • 著者名/発表者名
      上原子 晶久
    • 学会等名
      平成25年度土木学会全国大会 第68回年次学術講演会
    • 発表場所
      日本大学理工学部

URL: 

公開日: 2014-07-24  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi