研究課題/領域番号 |
23760414
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研究機関 | 国土技術政策総合研究所 |
研究代表者 |
坪川 将丈 国土技術政策総合研究所, 空港研究部, 主任研究官 (70356054)
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研究期間 (年度) |
2011-04-28 – 2014-03-31
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キーワード | 空港 / アスファルト舗装 |
研究概要 |
我が国の空港滑走路・誘導路におけるわだち掘れ深さの限界値は,1982 年に経験的に定められた数値が用いられている.また,雨水の表面排水性能を向上させるために我が国の滑走路表面に設けられているグルービングについては,新設時のグルービング形状が規定されているのみで,年月が経過しグルービングが消失した場合の限界値は設けられていない.供用年数に応じてわだち掘れが深くなること,グルービングが消失することは,空港滑走路・誘導路を走行する航空機のハイドロプレーニング現象に直結するため,空港滑走路・誘導路を走行する航空機のハイドロプレーニング現象を考慮したわだち掘れ形状及びグルービング形状の管理基準を策定する.平成23年度は東京国際空港において計測された滑走路のわだち掘れ形状,グルービング形状,滑走路横断勾配を整理するとともに,それらのデータを基に,滑走路への雨水が横断方向へ排水される状況をシミュレートするための解析手法の適用性について研究を実施した.計測データの整理では,滑走路において計測された多くのわだち掘れ形状及び滑走路横断勾配を分析し,供用中の滑走路横断方向の凹凸形状の傾向の把握を行った.また解析手法の適用性検証では,過去に提案されている「グルービングにより排水される雨水を,開水路を流れる定常流とみなした流量計算モデル」を改良し,滑走路横断方向のわだち掘れ及び勾配等による凹凸を考慮可能なモデルについて検討した.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
当初の計画と比較して解析手法の適用性の検証の進捗がやや遅い.理由としては,東北地方太平洋沖地震における対応等で当該研究のエフォート率を下げざるを得ない状況であったことがあげられる.
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今後の研究の推進方策 |
前年度に引き続き,解析手法の適用性検証を実施するとともに,引き続き空港内でのわだち掘れ形状,グルービング形状及び横断勾配等の調査を実施し,わだち掘れ形状及びグルービング形状が変化した場合の排水性能評価モデルを確立する.
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次年度の研究費の使用計画 |
主に空港内におけるわだち掘れ形状,グルービング形状及び横断勾配等の調査に使用する予定である.
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