研究課題
一般的に太平洋の沿岸での高潮は台風中心の上陸と共に最大高潮が発生する現象が現れ,これまで多くの研究が行われている.しかし,日本海の山陰沿岸における高潮は太平洋の沿岸のものとは異なる以下の特性を持っている. (1) 台風中心が山陰沿岸に沿って日本海を北上し東北,北海道沖の深海に位置する時,つまり約10~15時間後に最大高潮偏差が発生する.(2)太平洋沿岸に上陸する台風の場合その強度がtyphoonという強い強度を持って上陸するが,日本海の山陰沿岸の場合は台風が対馬海峡より日本海に進入する際,強度は朝鮮半島や日本列島の地形の影響により強度が低下してCycloneまたはtropical depressionに変化する.このような問題を克服するために,まず日本海沿岸に進入する台風の特性を考慮した台風モデルの開発と共に,台風モデルと気象モデルを用いた高潮予測システムの開発を目指した.本研究では,台風モデルおよび高潮予測システムの開発と異常水位変動に及ぼす温暖化評価を行うために,(1)気象モデルと開発された台風モデルを用いて風と気圧場を推算し,申請者が開発してきたSuWATモデルを用いて高潮推算を行い,日本海沿岸における高潮発生メカニズムを明らかにした.(2)気象モデルと波浪・高潮結合モデルを用いて50年間の日本海沿岸における高潮と冬季は波浪を推算した.(3)過去のデータと全求モデルによる気候変動のデータを用いてニュラルネットワークを利用して高潮予測システムを開発した.本研究で開発した高潮予測システムは,住民に高潮情報を提供でき,地域の防災対策に関しても期待されるものと考える.
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