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2011 年度 実施状況報告書

旅行時間信頼性の経済評価:統合的な利用者行動モデルを基礎とした理論・実証研究

研究課題

研究課題/領域番号 23760475
研究機関東京工業大学

研究代表者

福田 大輔  東京工業大学, 理工学研究科, 准教授 (70334539)

研究期間 (年度) 2011-04-28 – 2013-03-31
キーワードプロジェクト評価 / 交通行動分析 / 旅行時間信頼性
研究概要

本研究では,申請者らが開発した統合的な利用者行動モデルに基づく旅行時間信頼性の経済評価手法の確立に向けた基盤づくりを行う.具体的には,このモデルを実際の交通プロジェクト評価に適用するために解決されるべき幾つかの課題に対する理論的並びに実証的な検討を行うものである.この目的のため,まず,平成23年度中には,以下の解析的研究を行った.(a) 経路選択行動,効用関数の異質性,混雑による時間的な利用者均衡等を考慮して,統合アプローチによる利用者行動モデルをより現実的なものへと拡張.(b)リンク単位で比較的容易に推計される旅行時間分布を用いて,経路単位・起終点単位の旅行時間分布を推計する手法の開発.(c)道路環境変数や交通需要変数をインプットとして旅行時間信頼性指標をアウトプットとして出力する,旅行時間信頼性予測モデルの検討.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

1: 当初の計画以上に進展している

理由

当初,平成23年度中に予定していた (1) より一般的な道路ネットワークに適応した利用者行動モデルの拡張,(2) 経路単位・起終点単位での旅行時間分布推計手法の確立,はいずれも比較的早い時期に分析を完了することができた.そのため,平成24年度に計画していた研究計画の一部を前倒し的に実施することができている.

今後の研究の推進方策

(1) 旅行時間変動の将来予測のための道路パフォーマンスモデルの精緻化旅行時間分布を,各道路リンクの物理的属性(幅員,勾配,車線数,速度規制等),交通属性(平均旅行時間,交通量等),環境属性(気象条件等)によって説明する道路パフォーマンスモデルを構築する.具体的には,これらの属性が与えられたもとでの旅行時間の条件付き確率分布をノンパラメトリック計量経済分析の手法を用いて同定する.(2)統合アプローチに対応した選好意識調査の設計・実施と時間信頼性評価値の推計回答者の実際の交通行動(移動時間,費用等)を参照点とし,参照点の前後で選択肢属性(平均旅行時間,旅行時間変動,費用)の水準を変化させるSP-off-RP調査に基づいて調査設計を行う.その際, 統合モデルと整合させるため,選択肢属性として"希望到着時刻からの乖離の度合い"も加えた設問形式とする.その上で,経路選択実験並びに,出発時刻選択実験を実施する.その結果をパラメータ推定に併用することで,高精度での時間信頼性評価値の推計を行う.

次年度の研究費の使用計画

国内外の学会における成果発表,情報収集のための旅費としての使途をまず考えている.他の主だったものとして,データ入力への謝金補助も想定している.

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2012

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件)

  • [雑誌論文] Valuing travel time variability: Characteristics of the travel time distribution on an urban road2012

    • 著者名/発表者名
      Mogens Fosgerau and Daisuke Fukuda
    • 雑誌名

      Transportation Research Part C

      巻: 24 ページ: 82-101

    • DOI

      doi:10.1016/j.trc.2012.02.008

    • 査読あり

URL: 

公開日: 2013-07-10  

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