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2013 年度 実績報告書

嫌気性芽胞菌の毒素遺伝子および生化学的性状による分類とより高度な指標としての利用

研究課題

研究課題/領域番号 23760508
研究機関県立広島大学

研究代表者

橋本 温  県立広島大学, 生命環境学部, 准教授 (30332068)

キーワード嫌気性芽胞菌 / ウェルシュ菌 / クリプトスポリジウム
研究概要

下水および放流水(3か所の下水処理場)、牛、ブタの糞便より分離した嫌気性芽胞菌について、ウェルシュ菌の有する毒素遺伝子である6つの遺伝子の保有状況を調査した。調査はハンドフォード改良寒天培地にて分離・定量した嫌気性芽胞菌から一部をランダムに釣菌し、増菌培養したのち、対象となる6つの毒素遺伝子のプライマーを含むマルチプレックスPCR法により行った。
調査した6つの遺伝子のうちcpe(ウェルシュ菌エンテロトキシン)遺伝子の保有状況は、ヒト由来の下水放流水から分離した株と牛あるいは豚由来の株で大きく異なり、ヒト由来株ではおおよそ30%がcpe遺伝子を保有していたのに対して、牛豚分離株では牛由来株のうち1株(0.4%)のみ保有が確認された。
さらに、すべてのウェルシュ菌が有するcpa遺伝子については、ヒト由来および牛豚由来のいずれについても90%以上の保有率が確認され、本法の汚染源におけるウェルシュ菌分離率の高さが示された。さらに、今回用いたプライマーの増幅範囲について、シーケンスをおこない、得られた塩基配列を基に系統解析を行ったところ、3つのグル-プに大別することができた。このうち、1つのグループについては、ヒト由来の下水での分離率が優位に高いことが明らかになった。
これらの研究の成果として、従来、環境での生残性の高さから、水道水源の原虫の汚染の恐れを判断する指標として用いられてきた嫌気性芽胞菌について、濃度レベルの調査に、今回示したcpe遺伝子の保有状況あるいはcpa遺伝子のシーケンス情報を用いることで、ヒトのソーストラッキング指標としての意味を付加する事の可能性が示された。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2014

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 海域における糞便汚染指標としての嫌気性芽胞菌の有効性2014

    • 著者名/発表者名
      土岡宏章、住吉佑介、原田浩幸、橋本温
    • 学会等名
      日本水環境学会年会 仙台2014
    • 発表場所
      東北大学
    • 年月日
      20140317-20140319

URL: 

公開日: 2015-05-28  

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