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2012 年度 実績報告書

高曲げ強度を有するハイブリッド型繊維補強ポーラスコンクリートの開発

研究課題

研究課題/領域番号 23760532
研究機関日本大学

研究代表者

齋藤 俊克  日本大学, 工学部, 助教 (70547819)

キーワードポーラスコンクリート / 繊維補強 / ハイブリッド / 機械的性質
研究概要

平成24年度においては,粗骨材を架橋する長さを有するビニロン短繊維並びに,結合材であるセメントモルタルを補強するためのビニロン微細繊維を複合使用した場合の機械的性質について検討し,高曲げ強度を得るための短繊維及び微細繊維の混入率を見出した。又,微細繊維で補強したセメントモルタルにセメント混和用ポリマーを混入した繊維補強ポリマーセメントモルタルを結合材とすることにより,ハイブリッド型繊維補強ポーラスコンクリートの機械的性質が改善できることを明らかにした。
期間全体を通じて実施した研究の結果,(1)粗骨材最大寸法の2倍にあたる長さ40mmの短繊維を0.5%混入して粗骨材間を架橋すると共に,長さ12mmの微細繊維を0.15%混入した繊維補強セメントモルタルを結合材とすることによって,繊維補強ポーラスコンクリートの曲げ性状は著しく改善されること及び,(2)そのような繊維補強ポーラスコンクリートの結合材をポリマーセメントモルタルとした場合,ポリマーセメント比の増加に伴って,その曲げ性状の更なる改善が可能であることを明らかにしている。
以上のことから,本研究では,ポーラスコンクリートに対して,ビニロン短繊維及び微細繊維による複合補強並びに,セメント混和用ポリマーの混入による結合材の改質というハイブリッド型の補強・改質手段を適用することによって,「高曲げ強度を有するハイブリッド型繊維補強ポーラスコンクリート」の開発に成功した。又,本研究を通して,これまでに確立した,「複合則を適用した繊維補強ポーラスコンクリートの調合設計法」によってハイブリッド型繊維補強ポーラスコンクリートの製造が可能であることを確認した。従って,ポーラスコンクリートに高曲げ強度を付与するための調合要因の整理と調合設計法を確立することができた。このような成果は,ポーラスコンクリートの用途拡大に大いに寄与するものである。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2013 2012 その他

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] 長さの異なるビニロン短繊維を併用した繊維補強ポーラスコンクリートの圧縮及び曲げ性状2013

    • 著者名/発表者名
      十文字拓也,齋藤俊克,出村克宣
    • 雑誌名

      セメント・コンクリート論文集

      巻: 66 ページ: 537-544

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 結合材をビニロン繊維補強セメントモルタルとした繊維補強ポーラスコンクリートの機械的性質2012

    • 著者名/発表者名
      十文字拓也,齋藤俊克,出村克宣
    • 雑誌名

      コンクリート工学年次論文集

      巻: 34 ページ: 1462-1467

    • 査読あり
  • [学会発表] 結合材をビニロン繊維補強セメントモルタルとしたポーラスコンクリートの曲げ性状

    • 著者名/発表者名
      十文字拓也,齋藤俊克,出村克宣
    • 学会等名
      第75回日本建築学会東北支部研究報告会
    • 発表場所
      八戸工業大学
  • [学会発表] ビニロン繊維補強セメントモルタルを結合材とした繊維補強ポーラスコンクリートの曲げ性状

    • 著者名/発表者名
      十文字拓也,齋藤俊克,出村克宣
    • 学会等名
      2012年度日本建築学会大会(東海)
    • 発表場所
      名古屋大学

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公開日: 2014-07-24  

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