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2012 年度 実績報告書

軽量かつ高強度のラチスシェル設計に関する基礎的研究

研究課題

研究課題/領域番号 23760538
研究機関呉工業高等専門学校

研究代表者

仁保 裕  呉工業高等専門学校, 建築学分野, 准教授 (10346687)

キーワードラチスシェル / 形態最適化 / 部材曲げ応力度最小化 / 部材断面算定
研究概要

今日,資源節約の観点より軽量なラチスシェルの設計法が必要とされる。ラチスシェルの形態最適化により軽量なラチスシェルを実現できると期待されるものの,形態最適化がラチスシェルの重量をどの程度低減させるのかについては分析が少ない。ラチスシェルは比較的細長い部材で構成されるため,部材曲げ応力度の発生を抑制することが軽量なラチスシェルを設計するために重要であると考えられる。
以上の背景に基づき,本研究ではまず,複数荷重を受けるラチスシェルを対象とする部材曲げ応力度最小化を目的とした形態最適化プログラムを作成した。そのプログラムを用い,ラチスシェルの形態最適化を実施した。なお,ラチスシェルの初期形状は部分円筒形とした。その後,形態最適化されたラチスシェルの部材曲げ応力度と初期形状のラチスシェルの部材曲げ応力度を比較したところ,前者の方が小さくなっていることを確認した。このことから,本研究で作成した形態最適化プログラムは妥当なものであったと考えられる。
次いで形態最適化されたラチスシェルと初期形状のラチスシェル双方について部材断面算定を行い,さらに双方の重量を計算した。その結果,形態最適化されたラチスシェルは形態最適化されていない初期形状のものより軽量であることを確認した。なお,部材断面算定のために用いた部材断面力が妥当なものであったことも併せて確認した一方で,設計用部材強度,とりわけ圧縮材の設計用強度の妥当性については確認していない。この点は今後の課題である。
最後に,静的弾塑性解析を実施し形態最適化されたラチスシェルの最大耐力を求めたところ,設計荷重よりもラチスシェルの最大耐力が大きいことを確認した。
以上の結果をまとめると,本研究により,部材曲げ応力度最小化を目的とした形態最適化が軽量かつ十分な耐力を有するラチスシェルを設計する手法として有用であることが示されたと言える。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2012

すべて 学会発表 (2件)

  • [学会発表] 曲げ応力度最小化を目的として形態探索されたラチスシェルの部材断面算定2012

    • 著者名/発表者名
      仁保 裕,加藤史郎
    • 学会等名
      日本建築学会2012年度大会(東海)
    • 発表場所
      名古屋
    • 年月日
      20120914-20120914
  • [学会発表] A Study for Structural Design of Single Layer Latticed Shells Ubjected to Several Non-Uniform Loadings2012

    • 著者名/発表者名
      Yutaka NIHO, Shiro KATO and Eka Satria
    • 学会等名
      IASS-APCS 2012
    • 発表場所
      ソウル特別市,大韓民国
    • 年月日
      20120521-20120521

URL: 

公開日: 2014-07-24  

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