研究課題/領域番号 |
23760551
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
久保田 徹 広島大学, 国際協力研究科, 准教授 (80549741)
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キーワード | 国際研究者交流 / インドネシア / マレーシア / LCA / 省エネルギー / エネルギー消費量 / 東南アジア / 開発途上国 |
研究概要 |
(1)2011年に,バンドンの一般住宅を対象として,建築資材とエネルギー消費に関する大規模な調査を2度実施している。2012年4月以降もこれらの調査結果の解析を進め,住宅のライフサイクルエネルギー及び二酸化炭素排出量に影響を与える要因を明らかにした。同年5月に京都大学で開催された国際会議(IBPC)において1回目調査の結果を発表するとともに,同年11月にペルーで開催された国際会議(PLEA)おいて2回目調査の結果を発表した。さらに,2回目調査の結果については,さらなる解析を行い,同年12月に中国の武漢で行われた国際会議(GBTM2012)において発表したところ,査読を経て,国際ジャーナル「Advanced Materials」に採用された。 (2)2012年9~10月に,ジャカルタの一般住宅300世帯を対象として,上記の調査と同様の大規模調査を実施した。調査では,住宅一棟一棟の図面を書き上げ,それぞれで使用される建築資材量を詳細に算出した。一方で,住宅内で使用される家電の使用台数や使用時間を調査し,世帯当たりのエネルギー消費量を算出した。以上を基に,住宅のライフサイクルエネルギーおよび二酸化炭素排出量を推計し,それらに影響を与える要因を分析している。調査結果は,2013年8月に北海道大学において行われる日本建築学会大会において発表予定であり,また現在,国際ジャーナル「Energy for Sustainable Development」への投稿準備を進めているところである。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
(1)ジョホールバルにおける2012年度の目標は,住宅内のエネルギー消費量の推計モデルや計算シートを構築することにあったが,この点については概ね順調に開発を進めることができた。 (2)ジャカルタにおける目標は,データを収集するとともに,LCAを行い,ライフサイクルエネルギーおよび二酸化炭素排出量を推計することにあったが,この点については調査を当初の計画どおりに完了させるとともに,十分な解析を進めることができた。 (3)2012年度だけで,国際ジャーナルに1編が採用され,2編の国際会議論文を発表しており,概ね順調な進展が行われていると考えている。
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今後の研究の推進方策 |
(1)バンドン,ジャカルタとジョホールバルにおける調査結果を横断的に比較し,これにより,住宅のライフサイクルエネルギーおよび二酸化炭素排出量に影響を与える要因に関する地域特性を考察する。 (2)海外研究協力者を招いたセミナーを実施し,各都市の成果を発表し,意見を収集する。 (3)最終的に,各都市ごとに異なるLCA手法とそれに必要なデータベースの構築を行う。 (4)成果の社会化を進める。「Energy for Sustainable Development」「Energy and Buildings」等のトップジャーナルに投稿する予定である。
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次年度の研究費の使用計画 |
(1)物品費(20万円)については,関連図書費や一般文具代として使用する。 (2)旅費(50万円)については,主にセミナー実施のための海外研究協力者の招聘費用として使用する。また,バンドン,ジャカルタ等において追加調査を実施する場合の旅費として使用する。 (3)人件費・謝金(10万円)については,主に,追加調査時の調査補助者への謝金として使用する。 (4)その他(20万円)については,主に学術雑誌投稿料として使用する。
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