(1)2011年に,バンドンの一般住宅約250世帯を対象として,建物資材とエネルギー消費に関する現地調査を2度実施している。2012年4月以降もこれらの調査結果の解析を進め,住宅のライフサイクルエネルギー及び二酸化炭素排出量に影響を与える要因を明らかにした。同年5月に京都大学で開催された国際会議(IBPC)において1回目調査の結果を発表するとともに,同年11月にペルーで開催された国際会議(PLEA)において2回目調査の結果を発表した。さらに,2回目調査の結果については,さらなる解析を行い,同年12月に中国の武漢で行われた国際会議(GBTM2012)において発表し,その後,査読を経て,国際ジャーナル「Advanced Materials」に採用された。 (2)2012年9月~10月に,ジャカルタの一般住宅約300世帯を対象として,上記と同様の調査を実施した。調査では,住宅一棟一棟の図面を書き上げ,それぞれで使用される建築資材量を詳細に算出した。一方で,住宅内で使用される家電の使用台数や使用時間を調査し,世帯あたりのエネルギー消費量を算出した。以上を基に,住宅のライフサイクルエネルギー及び二酸化炭素排出量を推計し,それらに影響を与える要因を分析した。 (3)2013年9月にジャカルタの調査結果を日本建築学会大会(北海道)において発表した。さらに結果の解析を進め,同年に国際ジャーナル「Energy for Sustainable Development」に投稿した(現在,査読中)。また,同年9月には,国際ジャーナル「Journal of Asian Urbanism」にこれまでの成果の一部が掲載された。ジャカルタとバンドンの調査結果をまとめて考察した論文を12月にインドにおいて実施される国際会議(PLEA)において2報発表予定である(アブストラクトは採用済)。また,同様の趣旨でまとめた論文2報を国際ジャーナルに投稿する予定である。
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