研究課題
2035年における日本の老年人口割合は33.4%と推計されており、日本人の約3人に1人を上回る超高齢社会を迎えようとしている。我が国の多くのニュータウンではすでに超高齢社会が進んでいる地区も多く、閉じこもりや孤独死、自殺といった問題などが指摘されている。ニュータウンは高度経済成長期に都市部に集中した人口を受け止めるため郊外部に建設された。この住宅地の計画原理として用いられたのが、ペリーの近隣住区論であった。わが国では千里ニュータウンをはじめ多くのニュータウン建設において用いられてきた。超高齢社会を迎えるにたり、今後ますます身体的・認知的な障害を抱える75歳以上高齢者が増え、住みなれたまちを離れる高齢者が増えてく。そこで、20年後を見すえた超高齢社会対応のまちづくりが重要であり、近隣住区論に代わる、新しいコミュニティ環境計画論が必要になるのではないか。本年度は、これまでの国内事例調査、海外事例調査、文献調査等を踏まえて、高齢社会における住まいと医療・介護サービスが連携した地域空間計画モデルをまとめることとした。具体的には、地域ケアシステムに関して、在宅医療・介護の拠点ニーズ、食事や見守りといった生活支援のニーズのこと。地域社会活動に関する条件として、コミュニティケアによる生活支援に関すること。そのための地域生活空間としてコミュニティスペースのニーズがあることなどである。新しいコミュニティ環境計画論に必要な条件を明らかにし、モデルを開発した。
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