今年度は、事前の準備状況から、効率的に海外現地で調査を行う事が難しいと判断した為、次年度以降に実施を見送った。また研究費もその大半を翌年度以降に繰り越した。そこで今年度は、主に国内におけるフィールド調査をおこなった。 国内において、今年度も、戦前より伝統的に森林の保全や管理、林業を営んできた地域を調査し、それに対して、戦後の拡大造林頃から本格的に林業に取り組みはじめた地域について再度調査を行った。それぞれにおいて地域の関連産業における現状や課題、特徴などに関して、知見を得ることができた。また天然林や人工林などの森林資源の違いに影響を受けた地域社会の現状や課題などについても知見を得ることができた。 また海外調査については、昨年度に実施したインタビュー調査を資料化し、また現地で収集した資料なども整理することができた。そして次年度以降に計画している調査について、文献や資料を収集し、内容を整理して準備を進めることができた。調査対象国についても候補として、複数を準備している。現地でインタビュー調査を実施する対象地域や組織について精査を行った。そしてこれまでの海外における調査研究から得られている知見を合わせて、調査項目やその内容について作成した。またヨーロッパは、地方により大きな特徴があり、公的な組織でも、内容に当該地域特有な知見が得られる事がある。そのため、これまで調査を実施した所とは異なる地域において実施する計画を進めている。
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