研究概要 |
1つは、一体が行われているデンマークでの行動観察調査・空間の使い方調査を行い、国内の認定こども園・幼稚園保育所でのデータを追加した。デンマーク調査からは、筆者が以前進めた既往スウェーデンでの研究と同様に、日本に比べると個人でいる割合の高いことが分かった。それに加えて、一体化したことによって、園全員が集まることを大切にしはじめたという意識や、それに基づく全員集合の場面を確認することができた。昼寝など日本では見られない0,1,2歳での屋外空間の活用も確認できた。 日本国内では、認定こども園移行時に0,1,2歳児保育を追加した事例での動きがわかった。昼食時の什器変更など、まとめて言えば、当初は0,1,2歳児より人数が多い3歳以上児のように、一斉方式で環境整備を行っていたが、経年に応じて個々の成長に応じたものやより可変的なものに切り替わる試行が確認できた。この移行期でのプロセスは、0,1,2歳児保育を行う上でのポイントとなる視座である。 以上の様に、幼稚園保育所のこども園への移行に関する現況とプロセスを明らかにすることができた。
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