研究課題/領域番号 |
23760599
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研究機関 | 独立行政法人森林総合研究所 |
研究代表者 |
小林 久高 独立行政法人森林総合研究所, 構造利用研究領域, 研究員 (80575275)
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研究期間 (年度) |
2011-04-28 – 2014-03-31
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キーワード | 民家 / 構法 / 小屋 / 地域特性 |
研究概要 |
木材の建築物への利用が注目を集める社会情勢にありながら、その適材適所な利用法については共通の認識が形成されていない。生業の場として様々な使用目的に対応してきた「働く建築(付属小屋)」においては、身近な木材種を組み合わせ・効率的な加工法で・使用目的に適った空間をつくり出すことに成功している。本研究においては、地域の具体的な付属小屋建築を調査することにより、木材の多彩な選択的利用方法やそれに応じた加工法の詳細を明らかにすることを目的としている。2011年度は、木材の選択的利用がなされている地域の伝統的な付属小屋建築物について、構法、利用法、配置等についての詳細な現地調査を行なった。具体的な調査地域は、熊本県球磨郡五木村(高床式板倉・群倉調査)、岐阜県飛騨市宮川町種蔵集落(板倉・主屋総合調査)、岐阜県飛騨市神岡町(板倉・群倉調査)、中国吉林省 延辺朝鮮族自治州(校倉式民家・倉庫総合調査)、鹿児島県奄美市(高倉・主屋・集落景観総合調査)である。調査協力者の協力により、集落内における建築物の配置図や実測図の作成、聞取り事項等の関連資料の整理を行なった。神岡町及び奄美市については、次年度も継続して調査を行なう。また、付属小屋の全体像を把握するため、既往の民家研究資料の中から付属小屋建築物に関する情報を抽出し、建築物の用途と構法、地域的な分布等についての概要を把握することとし、各種の報告書等の基本となる資料の収集を行なった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
付属小屋の全体像を把握するための各種の報告書等の収集及び分析作業に関しては、初年度において情報の収集・整理を終える予定であった。しかし、東日本大震災に関する予定外の業務の増加により作業の遅れが生じ、整理作業を終了させることができなかった。
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今後の研究の推進方策 |
各地の建築物に関する現地調査については研究計画に変更は無く、新たな調査対象地を追加しつつ継続して調査活動を行っていく。2011年度において計画していた文献情報の整理について、東日本大震災に関する業務の影響により遅れが生じたが、2012年度において作業を行なう。
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次年度の研究費の使用計画 |
物品費及び旅費については、計画通りの執行を目指す。文献資料などの整理に関する調査協力として、謝金等に計画していた費用の執行が2012年度に繰り越されることとなった。不足している文献資料の収集を継続すると同時に、資料の整理に関して調査協力者への依頼を行なっていく。
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