研究課題
研究の最終年度にあたる当該年度は、まず昨年度までに得られた研究成果から1637年のヴェネツィアにおける公衆オペラ劇場の誕生が、それに先駆けてパドヴァやモデナでピオ・エネア・デッリ・オビッツィが興行主となっておこなった上演から多大な影響をうけていた可能性に着目して研究を進めた。10月29日から11月7日にはヴェネツィアのゴルドーニの家美術館付属資料室に保管されている未公刊の「ヴェンドラミン文書」とヴェネツィア国立古文書館に所蔵の一連の資料を精査し、特に1636年4月にパドヴァのプラート・デッラ・ヴァッレ近くでおこなわれたオペラ「エルミオーナ」の上演と1637年のヴェネツィアにおけるオペラ上演とが、上演内容・興行形態・観客だけではなく、観客席や舞台の形態においても共通点があることを明らかにした。この成果により、4年間継続してきた研究を総括し、報告書を作成した。
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日本建築学会都市史小委員会, 危機に際しての都市の衰退と再生に関する国際比較[若手奨励]特別研究委員会報告書
巻: - ページ: 105-110