研究概要 |
平成24年度は,接合界面近傍を拡大した接合過程の"その場観察"の手法を発展させ,超音波接合中の材料断面における微視的領域の変位場計測を試みた.前年度に確立したデジタル画像相関法により,接合界面で生ずる摩擦,塑性流動,および凝着核の生成などの動的挙動を調べた.また,接合界面の結晶粒および塑性変形領域を光学計測により得られた相対運動および接合界面の変形挙動のデータと対応させながら,各接合プロセスにおける微細組織の変化を調べた.アルミニウム同士の超音波接合過程においては,試験片と接触する接合工具の相対運動が支配的に作用し,継手強さを向上させることを明らかにした.さらに,接合工具表面の凹凸による撹拌作用が接合部の組織形成に大きく関与していることが分かった. 以上の研究成果は,国際会議(Advances in Materials and Processing Technologies 2013,平成24年9月)で講演するとともに,論文誌(Science and Technology of Welding and Joining Vol.18, No1,19-24)へ発表した.
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