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2012 年度 実績報告書

シングルサイト電極基板の創製およびPt単原子電極触媒の開発

研究課題

研究課題/領域番号 23760690
研究機関長岡技術科学大学

研究代表者

白仁田 沙代子  長岡技術科学大学, 工学部, 助教 (90580994)

キーワード電極触媒 / Pt使用量削減 / 水素酸化反応
研究概要

本研究課題では、Pt単原子粒子の析出および析出粒子間の距離を制御する新規電極触媒材料の調製法の確立を目指して実験を行った。これは、電極触媒の未踏領域である。本手法は、Ti原子サイトを電極基板材料に組み込み、Ptの析出サイトを制御した上で、Ptめっきを行うというコンセプトに基づき実施した。Ptを単原子粒子として析出させ、かつ析出粒子間の距離を制御し、電気化学的に評価することで、原子・分子レベルで電極表面を解明することができる。これは、高活性を有する電極触媒設計のおおきな手かがりとなる。
平成23年度の実績としては、電極基板上にTi原子を含有したシリカ薄膜を作製し、その上にめっきによってPt粒子を担持することに成功した。めっきする電位を変えることで、作製したPt粒子のサイズはSEM測定可能なサイズからSEMでは観察できないサイズまで、それぞれ作製することができた。また、別のアプローチとして、Ti原子含有のシリカ粒子を作製し、Pt光還元法により微少量Pt粒子の担持に成功した。このPt粒子は、高分解能TEMによりシングルナノサイズの粒子になっていることを確認した。
平成24年度の実績としては、Ti原子含有のシリカ粒子上に光還元法により微少量Pt粒子の担持した触媒のPtの担持量は従来の50 wt%よりも非常に低い0.6 wt%であることがわかった。しかしながら、水素酸化反応の質量活性は、従来のPt/Cと比較すると約25倍も高い電流密度になっていた。一方、電極基板上にTi原子を含有したシリカ薄膜を用いて、Ptめっき電位やTi原子量を変化させることで、Pt粒子サイズや粒子間距離の制御を試みたが、触媒活性には大きな変化は観測されなかった。電子移動反応により、今回得られたPt粒子はナノサイズレベルのクラスターになっており、通常のPt粒子の挙動とは異なる挙動を示すことが見出された。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2013 2012

すべて 学会発表 (4件)

  • [学会発表] Hydrogen electrooxidation at small amount Pt loading on TiO2-SiO2 thin film2013

    • 著者名/発表者名
      Sayoko Shironita, Hiroshi Kuboyama, Weiqi Zhang, and Minoru Umeda
    • 学会等名
      64nd Annual Meeting of International Society of Electrochemistry
    • 発表場所
      Santiago de Queretaro, Mexico
    • 年月日
      20130908-20130913
  • [学会発表] TiO2-SiO2上に担持した微少量Pt電極の水素酸化特性2013

    • 著者名/発表者名
      白仁田沙代子, 久保山大空, Zhang Weiqi, 梅田実
    • 学会等名
      電気化学会創立第80周年記念大会
    • 発表場所
      仙台
    • 年月日
      20130329-20130331
  • [学会発表] 水素酸化用として微少量のPtを担持したPt/TiO2-SiO2触媒の開発2012

    • 著者名/発表者名
      白仁田沙代子, Zhang Weiqi, 梅田 実
    • 学会等名
      第53回電池討論会
    • 発表場所
      福岡
    • 年月日
      20121114-20121116
  • [学会発表] Hydrogen oxidation at small amount of Pt on TiO2-SiO22012

    • 著者名/発表者名
      Weiqi Zhang, Sayoko Shironita, and Minoru Umeda
    • 学会等名
      PACIFIC RIM MEETING ON ELECTROCHEMICAL AND SOLID-STATE SCIENCE (PRiME2012)
    • 発表場所
      Honolulu, USA
    • 年月日
      20121007-20121012

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公開日: 2014-07-24  

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