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2012 年度 実施状況報告書

ケミカルバイオロジーによる糖脂質誘導型アミロイドーシスの解明

研究課題

研究課題/領域番号 23760758
研究機関独立行政法人理化学研究所

研究代表者

迫野 昌文  独立行政法人理化学研究所, 伊藤細胞制御化学研究室, 客員研究員 (50391959)

キーワードアミロイド / 糖脂質
研究概要

本研究ではGM1構造を基盤とした非天然型糖脂質の化学合成を行い、アミロイドベータとの複合化における糖鎖の構造による影響を解明することを目的とする。本年度は、ガングリオシドGM1の構造をベースにした非天然糖脂質の合成をおこなった。特に糖脂質の親水部となる4糖の合成をおこなった。GalGalNAcとGalGlc間のグリコシル化を中心に検討した。還元末端側のGalの3位の位置で導入を行う。プロパルギルブロミドを用いて3位の水酸基にアルキンを導入し、他の水酸基をすべてアセチル化した後、Galに、Gal, GalNac, Glcをそれぞれ結合し直鎖4糖を調製する。Glcの1位にセラミド(スフィンゴ脂質)を結合することで、親水部のGalにクリック反応部位を提示したGM1類似非天然型糖脂質の骨格が形成されると考えた。GalGalNAcの水酸基をベンジル基で保護し、GalGlcの水酸基はアセチル基で保護した。GalGlcのシアル酸結合部位は、クリック反応におけるアルケンの導入部位となるためこの部位の水酸基だけTBDMSを用いて保護を行った。GalGlcのGlcのアノマーをイミデートにより活性化し、グリコシル化をおこなった。しかし、反応収率が極めて低いことがわかった。TBDMSがかさ高いことから、グリコシル化反応が阻害されたと考えられた。そこで、ほかの大きさの異なる保護基を検討しグリコシル化を検討している。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

非天然の糖脂質合成における親水部の合成に時間がかかっている。

今後の研究の推進方策

保護基および活性化法を網羅的に検討する

次年度の研究費の使用計画

親水部の合成が遅れているため、予定していた分析用の試薬等の購入が遅れたために、研究費の執行が当初通りに進んでいない。4糖合成に用いる保護基等の試薬購入、さらに親水部と結合する脂質の購入を行う。また、合成した糖脂質とアミロイドベータの相互作用実験を行うためのアミロイドベータの購入も行う。また、相互作用実験に用いるセンサーチップ基板の購入も行う。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2012

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件)

  • [雑誌論文] Chemical synthesis of intentionally misfolded homogeneous glycoprotein: a unique approach for the study of glycoprotein quality control.2012

    • 著者名/発表者名
      Masayuki Izumi, Yutaka Makimura, Simone Dedola, Akira Seko, Akiko Kanamori, Masafumi Sakono, Yukishige Ito, and Yasuhiro Kajihara
    • 雑誌名

      Journal of the American Chemical Society

      巻: 134 ページ: 7238-7241

    • DOI

      10.1021/ja3013177

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Biophysical properties of UDP-glucose:glycoprotein glucosyltransferase, a folding sensor enzyme in the ER, delineated by synthetic probes.2012

    • 著者名/発表者名
      Masafumi Sakono, Akira Seko, Yoichi Takeda, Masakazu Hachisu, and Yukishige Ito
    • 雑誌名

      Biochemical and Biophysical Research Communications

      巻: 426 ページ: 504-510

    • DOI

      10.1016/j.bbrc.2012.08.112

    • 査読あり

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公開日: 2014-07-24  

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