研究課題/領域番号 |
23760781
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研究機関 | 東京海洋大学 |
研究代表者 |
増田 光弘 東京海洋大学, 海洋工学部, 助教 (00586191)
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研究期間 (年度) |
2011-04-28 – 2014-03-31
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キーワード | 新型錨 / 高把駐力 / 海難事故防止 / MPS法 / 模型実験 / 実海域実験 |
研究概要 |
平成23年度は既存の文献調査および、既存の錨を用いた模型曵引実験と実海域曵引実験の実施、既存の錨の性能をまとめたチャートを作成すること、数値シミュレーションのためのモデル化の方法の検討を目標としている。平成23年度の研究実施計画にしたがって、現在までに以下の研究を行っている。 研究開始~現在まで既存の文献の調査を続けている。錨に関する研究はこれまで数多く実施されてきており、新型の高把駐力錨を開発するうえで非常に重要なものである。 既存の錨(JIS型、AC-14型、DA-1型)の模型錨を用いて、実験水槽と実海域における曵引実験を行った。水槽実験では通常の水平曵引だけでなく、爪の貫入角度の違いが本実験によって、既存の各錨の持つ把駐性能を把握し、まとめることによって新型錨開発のために必要となる錨の形状についてのデータを得ることができる。 数値シミュレーションのためのモデル化の方法の検討については、過去の文献調査、模型錨による実験結果に基づいて、モデル化の必要のある底質影響および係留索影響のモデル化についての検討を現在行っている。係留索モデルについては、錨シミュレーションに用いる係留モデルを改良し、また水槽実験との比較を行うことによりその有用性の検討を行った。 平成23年度は研究を進めていくにあたり、基礎的なデータを収集し、検討することを目的にしており、ほぼ研究実施計画に沿った形で研究が進行しているといえる。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
平成23年度における研究目的はおおむね達成できているが、実験装置の不調により、実施できていない実験項目がわずかに残っている。また、数値シミュレーションに用いるモデル化の方法については、非常に複雑な状態をモデル化する必要があるため、現在も引き続き検討を行っている段階である。ただし、これらは平成24年度において引き続き行っていく予定であったので、達成度としては順調であるといえる。
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今後の研究の推進方策 |
平成24年度は数値シミュレーション法を整備し、本数値シミュレーション法を用いた数値実験結果と水槽実験結果の比較・検討を中心に行っていく予定である。また、平成24年度は前年度に行った曳引実験のデータの整理および追加の実験を行う必要があれば模型実験および実海域実験を実施する。 数値シミュレーション法の整備については、モデル化が完了した項目を順次MPS法プログラムに追加していく。そしてプログラムの改良を進めるとともに、改良が済んだ項目に関して、平成23年度に取得できたデータを基に順次モデル化の妥当性について検討を行う。 水槽実験に関しては、平成23年度に行った模型曳引実験および実海域曳引実験のデータ整理や数値シミュレーション法の整備を進めていく上で、新たに必要となったデータがあれば追加実験を行っていく。
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次年度の研究費の使用計画 |
文献調査、水槽実験と実海域実験の実施および検討、数値シミュレーション法の改良と水槽実験結果との比較・検討に一年かかったため、初年度は本研究内容に関する学会発表が十分に行えなかった。そのため、平成24年度は本研究内容を学会等で公開することに努める予定である。また、水槽および実海域における追加実験を予定しているため、そのための物品の購入、人件費に充てる予定である。
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