研究課題
若手研究(B)
熱帯雨林の高い生物多様性を産み出した要因として,植物・昆虫間の共進化がもっとも重要であるとされる.では,この共進化を介した多様化はいつ頃始まったのであろうか? 本研究では,熱帯アジアのアリ植物をめぐる6者系の共進化関係が形成された歴史的過程を分子系統学的手法を用いて推定した.その結果,アリ植物をめぐる生物群集は,約2000万年前に起源した植物・アリ共生が基盤となり,逐次的に他の群集メンバーが参入することで形成されたことが明らかになった.さらに,群集メンバーそれぞれの遺伝的分化は地理的に同調して起こった可能性が示された.
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