フナムシは成虫脱皮を繰り返し体サイズを大きくしていくが、これに伴って吸水機能における不安定性の要因として「汚れの付着」が脱皮の間にどの程度生じているのかを明らかにするため、走査型電子顕微鏡像を用いた画像解析を行った。その結果、脱皮前の個体では脱皮直後の個体に比べて、列構造に多くの汚れが付着していることが明らかになった。 また本研究では、フナムシの幼生も成体と類似した吸水構造を持つことを明らかにした。フナムシの幼生は付属肢を6対しか持たないため、成体の持つ、吸水のための列構造は持たないと考えられてきた。しかし、今回の画像解析では幼生の第5・6肢に類似の構造が存在することが明らかになった。
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