どのようなシグナル変換・伝達過程を経て植物は重力に対抗できる体を 構築しているのか

2012 年度 研究成果報告書

• 研究課題/領域番号: 23770065
• 研究種目: 若手研究(B)
• 配分区分: 基金
• 研究分野: 形態・構造
• 研究機関: 大阪市立大学
• 研究代表者: 曽我 康一 大阪市立大学, 大学院・理学研究科, 准教授 (00336760)
• 研究期間 (年度): 2011 – 2012
• キーワード: 抗重力反応 / 過重力 / シロイヌナズナ / 成長 / 細胞壁強度

研究概要

本研究において単離した 2 つの遺伝子の発現量は、一方が過重力により低下し、他方が過重力により増加した。両遺伝子の欠損株は、野生型と比べ、過重力による胚軸成長の阻害の程度が低く、なおかつ、細胞壁強度の増加の程度が低くかった。一方、両遺伝子の過剰発現株では、野生型では、明瞭な変化が見られない低い過重力環境下においても、成長や細胞壁強度に変化が見られた。以上のように、本研究によって、「抗重力反応」におけるシグナル変換・伝達に関わると思われる 2 種の遺伝子を単離することができた。

研究成果

• [雑誌論文] Effects of gravistimuli on osmoregulation in azuki bean epicotyls. (2013)
  • 著者名/発表者名: Zhang Y, Soga K, Wakabayashi K and Hoson T
  • 雑誌名: Advances in Space Research 巻: Vol. 51, No. 3 ページ: 458-464
  • DOI: DOI:10.1016/j.asr.2012.09.013
  • 査読あり
• [雑誌論文] Changes in the transcript levels of microtubule-associated protein MAP65-1during reorientation of cortical microtubules in azuki bean epicotyls (2012)
  • 著者名/発表者名: Soga K, Kotake T, Wakabayashi K and Hoson T
  • 雑誌名: Acta Physiologiae Plantarum 巻: Vol. 34, No. 2 ページ: 533-540
  • DOI: DOI:10.1007/s11738-011-0850-5
• [雑誌論文] Resistance of plants to gravitational force
  • 著者名/発表者名: Soga K.
  • 雑誌名: Journal of Plant Research 巻: (in press)
  • DOI: DOI:10.1007/s10265-013-0572-4
  • 査読あり
• [学会発表] アズキ上胚軸における MAP65 遺伝子の発現調節を介した表層微小管の配向変化 (2012)
  • 著者名/発表者名: 曽我康一、小竹敬久、若林和幸、保尊隆享
  • 学会等名: 日本植物学会第76回大会
  • 発表場所: 姫路
  • 年月日: 2012-09-16
• [学会発表] Regulation by gravity of the transcript levels of MAP65 in azuki bean epicotyls. (2012)
  • 著者名/発表者名: Soga K, Kotake T, Wakabayashi K, and Hoson T
  • 学会等名: 39th Committee on Space Research Scientific Assembly
  • 発表場所: Mysore, INDIA
  • 年月日: 2012-07-18
• [学会発表] 重力による MAP65 遺伝子の発現制御 (2011)
  • 著者名/発表者名: 曽我康一、小竹敬久、若林和幸、保尊隆享
  • 学会等名: 日本宇宙生物科学会第25回大会
  • 発表場所: 横浜
  • 年月日: 2011-09-30
• [学会発表] 植物が重力に対抗できる体を構築するメカニズムの解析 (2011)
  • 著者名/発表者名: 曽我康一
  • 学会等名: 日本植物学会第75回大会
  • 発表場所: 東京
  • 年月日: 2011-09-18
• [備考]
  • URL: http://www.sci.osaka-cu.ac.jp/biol/pphys/index.html