研究課題
若手研究(B)
生殖隔離は、動植物において広く観察される現象であるが、様々な遺伝的機構が明らかにされつつある植物に対して、動物では未だその全容は未知である。本研究では、マウスの亜種間に成立した生殖隔離を対象に、その遺伝的機構を明らかにすることを目的とした。解析の結果、生殖隔離は従来想定されてきたような単一、もしくは少数の「種分化遺伝子」によって引き起こされるのではなく、異なる亜種由来のゲノムが同時に存在することにより生じるゲノム全体の転写調節機構における不調和が原因である可能性が示された。