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2012 年度 実績報告書

イメージングマスで迫る脂質機能と疾患との関連

研究課題

研究課題/領域番号 23770116
研究機関独立行政法人国立がん研究センター

研究代表者

新間 秀一  独立行政法人国立がん研究センター, 研究所, 研究員 (30515896)

キーワードイメージング質量分析 / 脂質
研究概要

主に組織表面上における直接質量分析を用いた脂質構造解析について詳細に検討を行った.本研究で研究代表が用いた装置は日本電子社製JMS-S3000である.本装置はマトリックス支援レーザー脱離イオン源を搭載し,質量分離部である飛行時間型(TOF)質量分析計に17mの飛行距離を持つSpiralTOFと呼ばれる装置を搭載している.この17mの飛行距離により,非常に高い質量分解能を得ら れる装置である.この高い質量分解能は生体組織の直接質量分析において,非常に複雑なイオンピークパターンを示すスペクトルから,高精度に1つのピークを分離し構造解析のためのタンデム質量分析を行うことが可能となる.また,もう一つの特徴としては,本装置では高エネルギー衝突誘起解離(HE-CID)が可能となる.HE-CIDにより得られる分子の構造情報は非常に特徴的であり,特に複合脂質においては,その脂肪酸の構造までも詳細に検証することが可能である.本年度は,引き続きイメージングを試みるとともに、非常に高感度な試料前処理法を確立した。その手法では、研究者が2006年に発表した論文(Sugiura Y et al. Anal Chem 2006)の手法の変法であり、組織表面にマトリックスを真空蒸着しその上にマトリックス溶液を噴霧するものである。この手法により、これまで組織が溶媒により収縮するという現象が回避され、高い解像度でイメージングすることが可能となった。2013年3月に、弁理士と打ち合わせを開始し、特許明細書の準備を始めたところである。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2013 2012

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] 質量分析イメージングで抗がん剤を見る ―新規 Pharmaco-imaging 法とその応用―2013

    • 著者名/発表者名
      新間秀一
    • 雑誌名

      薬剤学

      巻: 73 ページ: 34-39

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Detailed structural analysis of lipids directly on tissue specimens using a MALDI-SpiralTOF-Reflectron TOF mass spectrometer.2012

    • 著者名/発表者名
      Shuichi Shimma
    • 雑誌名

      PLoS ONE

      巻: 7 ページ: e37107

    • DOI

      10.1371/journal.pone.0037107

    • 査読あり
  • [図書] 実験医学別冊2013

    • 著者名/発表者名
      新間秀一
    • 総ページ数
      9
    • 出版者
      羊土社

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公開日: 2014-07-24  

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