膜貫通型一酸化窒素還元酵素による亜酸化窒素生成機構の結晶構造学的解析

2012 年度 研究成果報告書

• 研究課題/領域番号: 23770144
• 研究種目: 若手研究(B)
• 配分区分: 基金
• 研究分野: 機能生物化学
• 研究機関: 鳥取大学
• 研究代表者: 日野 智也 鳥取大学, 大学院・工学研究科, 講師 (40373360)
• 研究期間 (年度): 2011 – 2012
• キーワード: 金属タンパク質 / 膜蛋白質

研究概要

バクテリア由来一酸化窒素還元酵素は、通性嫌気性細菌の嫌気呼吸の一種である硝酸呼吸において、一酸化窒素を亜酸化窒素へ還元する役割を担う膜タンパク質である。本研究では、反応の初期状態に当たる還元状態の結晶構造を決定した。その結果、休止酸化型構造と還元型構造では、ほとんどその構造に変化が起こらないことが明らかとなった

研究成果

• [雑誌論文] Molecular dynamics simulations reveal proton transfer pathways in cytochrome c-dependent nitric oxide reductase (2012)
  • 著者名/発表者名: Pisliakov A. V., Hino T., Shiro Y., Sugita Y.
  • 雑誌名: PLoS Comput. 巻: 8(8) ページ: e1002674
  • 査読あり
• [雑誌論文] G-protein coupled receptor inactivation by an allosteric inverse-agonist antibody (2012)
  • 著者名/発表者名: Hino T., Arakawa H., Iwanari H., Yurugi-Kobayashi T., Ikeda-Suno C., Nakada-Nakura Y., Kusano-Arai O., Weyand S., Shimamura T., Nomura N., Cameron A. D., Kobayashi T., Hamakubo T., Iwata S., Murata T.
  • 雑誌名: Nature 巻: 482 ページ: 237-240
  • 査読あり
• [雑誌論文] Crystal Structure of Quinol-dependent Nitric Oxide Reductase from Geobacillus Stearothermophilus (2012)
  • 著者名/発表者名: Matsumoto Y., Tosha T., Pisliakov A. V., Hino T., Sugimoto H., Nagano S., Sugita Y., Shiro Y.
  • 雑誌名: Nature Struct. Mol. Biol. 巻: 19 ページ: 238-245
  • 査読あり
• [雑誌論文] Molecular Structure and Function of Bacterial Nitric Oxide Reductase (2012)
  • 著者名/発表者名: Hino T., Nagano S., Sugimoto H., Tosha T., Shiro Y.
  • 雑誌名: Biochem. Biophys. Acta Bioenergetics 巻: 1817 ページ: 680-687
  • 査読あり
• [雑誌論文] (2012)
  • 著者名/発表者名: Shiro Y., Sugimoto H., Tosha T., Nagano S., Hino T.
  • 雑誌名: Philos. Trans. Soc. Lond. B Biol. Sci. 巻: 367 ページ: 1195-1203
  • 査読あり
• [雑誌論文] アロステリックな逆作動薬としての活性をもつ機能性抗体によるGタンパク質共役型受容体の不活性化の分子機構 (2012)
  • 著者名/発表者名: 日野智也、岩田想、村田武士
  • 雑誌名: 新着論文レビュー 巻: 4560
• [雑誌論文] 抗体と膜タンパク質の共結晶構造 (2012)
  • 著者名/発表者名: 日野智也、岩田想、村田武士
  • 雑誌名: 新機能抗体開発ハンドブック 巻: 第5章-3
• [雑誌論文] 一酸化窒素還元酵素の結晶構造から見えてきた呼吸酵素の機能変換 (2012)
  • 著者名/発表者名: 日野智也、當舎武彦、城宜嗣
  • 雑誌名: 生物物理 巻: 52 ページ: 186-189
  • 査読あり
• [雑誌論文] 機能性抗体による創薬標的Gタンパク質共役型受容体の不活性化の分子機構 (2012)
  • 著者名/発表者名: 日野智也、岩田想、村田武士
  • 雑誌名: 実験医学 巻: 30 ページ: 186-189
• [学会発表] 膜タンパク質結晶化促進ツールとしての抗体利用 (2012)
  • 著者名/発表者名: 日野智也
  • 学会等名: 日本生物工学会西日本支部シンポジウム
  • 発表場所: 鳥取
  • 年月日: 2012-01-21
• [学会発表] 緑膿菌由来膜タンパク質一酸化窒素還元酵素の抗体を用いた結晶化と構造解析 (2011)
  • 著者名/発表者名: 日野智也
  • 学会等名: 日本生化学会 第84回年会
  • 発表場所: 京都
  • 年月日: 2011-09-24
• [学会発表] 一酸化窒素還元酵素の立体構造から探る呼吸酵素の分子進化 (2011)
  • 著者名/発表者名: 日野智也
  • 学会等名: 日本生物物理学会 第49回年会
  • 発表場所: 姫路
  • 年月日: 2011-09-16
• [学会発表] 緑膿菌由来一酸化窒素還元酵素の結晶構造解析 (2011)
  • 著者名/発表者名: 日野智也
  • 学会等名: 日本蛋白質科学会 第11回年会
  • 発表場所: 大阪
  • 年月日: 2011-06-08
• [備考]
  • URL: http://www.bio.tottori-u.ac.jp/~bioeng/
• [産業財産権] 芳香族スルホン酸化合物を用いた新規Clear Native電気泳動法 (2013)
  • 発明者名: 日野智也
  • 権利者名: 独立行政法人科学技術振興機構、村田武士
  • 産業財産権番号: 特許第5213967号
  • 取得年月日: 2013-03-08
• [産業財産権] アゴニストの親和性を亢進する抗ヒトアデノシンA2a受容体モノクローナル抗体 (2012)
  • 発明者名: 小笠原諭、日野智也
  • 権利者名: 独立行政法人科学技術振興機構、島村達郎(他5名)
  • 産業財産権番号: 特願2012-49812
  • 出願年月日: 2012-03-06