DNAの水和構造を揺らぎを含めて明らかにするために、中性子解析を中心としたDNAの結晶学的研究を行った。Z-DNA d(CGCGCG)について、(1)完全重水素化DNAの作成、(2)中性子実験に必要な大型単結晶の作成を行い、パルス中性子を利用してTOF型回折計で中性子回折像を測定した。測定の結果1.6-18オングストローム分解能の回折斑点を得ることに成功した。解析プロトコルについても、別サンプルを使用して構築を行うことができた。また、相補的な解析として、放射光を用いたZ-DNAの高塩状態と低塩状態の構造解析を行い、特異なイオンと水和の構造を発見した。
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