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2012 年度 実績報告書

逆転または高度に分断されたtRNA遺伝子の成り立ちと進化の解明

研究課題

研究課題/領域番号 23770211
研究機関千葉大学

研究代表者

相馬 亜希子  千葉大学, 園芸学研究科, 助教 (70350329)

キーワードtRNA / RNAプロセシング / 単細胞微生物
研究概要

始原紅藻Cyanidioschyzon merolaeの核ゲノム解析から、新奇tRNA遺伝子を発見した。その前駆体tRNAから成熟体tRNAが形成されるまでの中間体RNAの配列解析を行った結果、プロセシング部位を形成する特徴的なRNAモチーフの安定性にしたがって、ある順番でプロセシングされることが分かった。また、様々な分断構造をもつtRNA遺伝子をC. merolae細胞に導入し、その産物を解析した結果、C. merolae細胞内では様々なタイプの遺伝子が転写され、プロセシングを受け、機能的な成熟体tRNA分子が形成されうることが分かった。これは、C. merolaeの転写およびプロセシング機構が非常に寛容であると予想される。つまり、転写およびプロセシング機構といった特異な遺伝子発現機構の存在により、C. merolaeのゲノム進化において、当該tRNA遺伝子が形成され、また、その後も機能的な遺伝子として維持されたと考えられる。本研究成果は、真核生物のtRNA遺伝子構造やそのRNAプロセシング機構のバリエーションの大きさを初めて示したものであり、RNAやその遺伝子の研究分野だけでなく、ゲノム動態の研究分野においても新しい基礎的知見を与えることができたと言える。本研究結果は学術論文にまとめ、海外の雑誌に投稿した。現在、査読中である。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2013 2012

すべて 雑誌論文 (1件) 学会発表 (4件) (うち招待講演 1件)

  • [雑誌論文] 「非典型的tRNAスプライシング」2013

    • 著者名/発表者名
      相馬亜希子
    • 雑誌名

      生化学

      巻: 未定 ページ: 未定

  • [学会発表] 始原紅藻のtRNA遺伝子の同定と、逆転および高度断片化遺伝情報のプロセシング機構の解析2013

    • 著者名/発表者名
      相馬亜希子
    • 学会等名
      遺伝研研究会2013
    • 発表場所
      遺伝学研究所
    • 年月日
      20130328-20130329
    • 招待講演
  • [学会発表] 始原紅藻C. merolaeの逆転または高度分断化tRNA遺伝子の解析2013

    • 著者名/発表者名
      相馬亜希子
    • 学会等名
      日本ゲノム微生物学会
    • 発表場所
      長浜バイオ大学
    • 年月日
      20130308-20130310
  • [学会発表] 始原紅藻Cyanidioschyzon merolaeの逆転または高度分断化tRNA遺伝子の解析2012

    • 著者名/発表者名
      相馬亜希子
    • 学会等名
      日本RNA学会
    • 発表場所
      東北大学
    • 年月日
      20120718-20120720
  • [学会発表] 原始的な植物C. merolaeの逆転または高度分断化tRNA遺伝子の解析2012

    • 著者名/発表者名
      相馬亜希子
    • 学会等名
      生命の起源および進化学会夏の学校
    • 発表場所
      東京理科大
    • 年月日
      20120714-20120715

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公開日: 2014-07-24  

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