研究課題
本研究は、ゼブラフィッシュの体表模様を題材に、異種細胞集団間の境界形成機構の解析を行った。ストライプがスポットになる模様変異体の原因遺伝子connexin41.8の解析では、電子顕微鏡解析により黒色素胞の発生分化に異常が生じることが分かり、この蛋白が細胞分化異常を介して細胞集団数の決定に関与していることが示唆された。また、connexin41.8のN末領域に変異(アミノ酸欠失)を導入した遺伝子組み換え体では迷宮模様などの非常にユニークな表現型を示すことがわかっていたが、今回、生化学的な解析を行い、この変異がconnexin41.8によるチャネル機能を完全に欠失させていることが分かった。黒領域と黄色領域が混ざり合う変異体の解析では、細胞移動などに関与することが知られている膜蛋白質の一種、Tspan3cがゼブラフィッシュ色素細胞の境界形成に関与していることが明らかとなった。詳細な解析の結果、Tspan3c上に起こった変異により、Tspan3cの糖鎖修飾に異常がおきて、細胞内での膜移行が行われず、結果として細胞移動などに異常をきたしていることが分かった。Tspan3c変異体に関しても電子顕微鏡解析を行ったところ、ゼブラフィッシュ真皮における色素細胞の層構造の異常が認められた。この結果は、黒色素胞‐黄色素胞間の反発作用の欠失、細胞移動能の低下といったin vitroの観察と非常に合致するものであった。
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http://www.fbs.osaka-u.ac.jp/labs/skondo/