有尾両生類の四肢再生において、多くの組織・細胞はもともと「四肢」にいたものでなくてはならない。ところが、筋肉に関してはこの限りにない可能性が高い。この可能性の追求のため、当研究室が世界的にリードする実験システムである過剰肢付加モデルを改良し、筋肉細胞の再生過程の動態を解析しやすいようにした。一連の解析の結果、当初の予想通り、筋肉は位置によらず(存在部位によらず)、四肢再生体へと寄与できることを明らかにした。この研究の成果を進化的な側面から比較してゆく事で、今後四肢や肉鰭、有肉の背鰭などに存在する筋肉の起源について議論できるようになると考えられる。
|