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2013 年度 実績報告書

群体ホヤの生殖系列細胞が新生する仕組み

研究課題

研究課題/領域番号 23770253
研究機関高知大学

研究代表者

砂長 毅  高知大学, 教育研究部自然科学系, 講師 (20448393)

キーワード生殖細胞 / 生殖系列幹細胞 / 配偶子幹細胞 / ホヤ / 群体ホヤ
研究概要

群体ホヤは,無性生殖で増殖できるホヤのなかまである。有性生殖期になると,無性生殖で生まれた芽体に生殖腺が発達し,卵や精子が形成される.近年,動物の生殖細胞形成を支える分子メカニズムにおける共通性と多様性を明らかにするための研究プロジェクトが進んでおり,本種は,興味深い研究材料の一つとして注目されている.
本研究では,ミダレキクイタボヤの生殖細胞形成の分子メカニズムを解明するために,前年度までに作製された有性生殖期の群体に特異的もしくは有性生殖期に発現が増加する遺伝子の cDNA ライブラリーにある 72 クローンを対象に,RACE 法による cDNA 単離,
in situ 法による mRNA の発現解析をおこなった.結果の一部をあげると,DEAD box ATP-dependent RNA helicase-like は発達中の精巣,卵母細胞,内柱の一部で発現した.vitellogenin S1 は発達中の精巣と卵母細胞、内柱で発現していた.Y-box protein は発達中の精巣,卵母細胞,濾胞細胞,内柱の一部で発現していた.P06C08 は卵母細胞付近や内柱付近の間充織細胞で発現がみられた.P07A07 は卵母細胞と間充織細胞で発現がみられた.P04F05 は精巣原基と発達中の精巣で発現がみられた.P07H08 は発達した精巣と,発達中の精巣,卵母細胞で発現していた.P04B08 は一部の間充織細胞で発現していた.本研究では,これまでに生殖細胞形成との関係が報告されていなかった遺伝子が,群体ホヤの有性生殖期に特異的な遺伝子としてリストアップされ,群体ホヤ独自の生殖細胞形成メカニズムの存在を示唆する結果が得られた。
今後は,間充織細胞の一部として存在する配偶子幹細胞で発現することが分かった遺伝子群に焦点をしぼり,機能阻害法を用いて各遺伝子の機能解析を進める.

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2013

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] Senescence-associated superoxide dismutase influences mitochondrial gene expression in budding tunicates.2013

    • 著者名/発表者名
      Kawamura, K. and Sunanaga, T.
    • 雑誌名

      Development Growth & Differentiation

      巻: 55 ページ: 606-614

    • DOI

      10.1111/dgd.12065.

    • 査読あり
  • [学会発表] 群体ホヤの生殖腺形成に関わる遺伝子群の単離2013

    • 著者名/発表者名
      砂長毅・大月恵・黒田紗希・川村和夫
    • 学会等名
      日本動物学会84回大会
    • 発表場所
      岡山大学(岡山市)
    • 年月日
      20130926-20130928
  • [学会発表] Screening and identification of differentially expressed genes in gonadal tissues in colonial ascidian, Botryllus primigenus.2013

    • 著者名/発表者名
      Sunanaga, T., Kuroda, S., Otsuki, M. and Kawamura, K.
    • 学会等名
      7th TUNICATE MEETING
    • 発表場所
      Parthenope University of Naples, Naples, Italy
    • 年月日
      20130722-20130726

URL: 

公開日: 2015-05-28  

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